トランペットをフィーチャーした楽しいラグ・タイム風の曲です。ソロもバンドも小学生にとって無理が有りません。

　英題を直訳すると「駄駄っ子トランペット」となりますが、題名はカデンツァ部の寸劇仕立ての演出から起因していると思われます。曲はスウィング・スタイルで書かれているため、特に八分音符の連続やシンコペーションのリズム表現には注意を払って指導を行ないましょう。【４】３拍目からのサイレン・ホイッスルが入手出来ない場合はスライド・ホイッスルやコミカルな音の小物、例えばカウベルの強打などで代替しても良いでしょう。その他にもフレクサトーンやヴィブラスラップなどの指定が有りますが、無ければ代替楽器を工夫しましょう。【５】トランペット・パートに表記された記号はプランジャー・ミュートの[＋=クローズ]、[○=オープン]です。体の小さい小学生では手が届きませんが、その場合は通常の楽器演奏のままでも支障が無いでしょう。【20】の最後、スネアドラム「stick shot」とは左のスティックをリムとヘッドに当て、右手のスティックで左手側を叩く奏法です。フルートの対旋律はリピート後からの演奏ですので注意しましょう。もし、シロフォンを加える場合には二分音符と全音符はトレモロで演奏すると良いでしょう。

【38】寸劇の部分、1stトランペットは楽器の音を使い2ndトランペットに向かって文句を言います（５秒間）。【39】今度は2ndトランペットが口答えをします（５秒間）。【40】双方で言い合いになり「いざこざ」が起こります（同様）。【41】バンドメンバー全員で「トランペット！お行儀良くしなさいっ！」と叱ります（直訳）。台詞の内容や演じ方を工夫してみても面白いでしょう。パーカッションの人員は通常で６名程度ですがタンバリンやクラベスなどのアフター・ビートに加えて増やす事も可能です。逆にドラムセットの使用で３名程度に抑える事も出来るでしょう。(解説: 座間吉弘)

LOEST, TimothyTrumpet TantrumC. L. Barnhouse Co.