20世紀前半のブロードウェイの雰囲気を彷彿させる、コミカルで賑やかなショー・ピース。ポップス・コンサートのオープニングやアンコールにおすすめの１曲で、子供から大人まで楽しめることうけあいである。

　基本的には速いラグタイムのスタイルだが、途中でベニー・グッドマン楽団の《シング・シング・シング》に似たフレーズが出てきたり、ドラム・マーチになったり、テューバのソロが聴こえたりと、曲想はバラエティに富み、しかもトロンボーンのグリッサンドやカー・ホーン（クラクション）、サイレン・ホイッスルなどの効果音も満載。サービス満点の１曲と言えよう。

　もともとはアメリカで活躍する金管５人と打楽器１人のグループ、「ダラス・ブラス」のために書かれたアンコール・ピースで、これはその吹奏楽版。アマチュアでも無理なく演奏できるようにうまく編曲しており、トランペットの高いB♭（実音）も出てくるものの、これは１オクターヴ下げてもいいようになっている。ただ、リフトやフリップなど、ポピュラー音楽特有の奏法が要求されている箇所があるため、それらについての理解は必要。

　編成はあまり大きくなく、クラリネット、アルト・サクソフォーン、トランペット、トロンボーンが２パートで、他の楽器は１パートずつ。ドラム・セットを使用すれば、打楽器パートは４人程度で演奏可能である。<解説: 後藤洋>


Grade: 3

Performance Time: 2:46

Series: Concert Band WASSON, JohnCurtain Call: Score & PartsC. L. Barnhouse Co.