コンサートのオープニングや祝祭的な機会における演奏に好適な、華やかで力強い作品。アメリカのインディアナ州マディソンの中学校選抜バンドの委嘱によって作曲された。タイトルは同州のモットー“The Crossroads of America(アメリカの十字路)”に由来しているが、冒頭とコーダの堂々とした楽想と主部の快活なリズムが対置され、アレグロの主部では拍子が頻繁に変化するなど、さまざまな要素の交錯と組合わせ(cross)によって、音楽的な内容もタイトルに即したものとなっている。技術的には難しくないものの、さまざまな楽器に活躍の機会が与えられているため、バンドのメンバーの意欲を高める意味でも有効に活用できるレパートリーであり、拍子やリズムのよい勉強にもなる。打楽器が活躍するので、マーチングのショーにも使えそうだ。