フォスターミュージック社からの依頼により、2022年12月に完成。2023年6月、土気シビックウインドオーケストラによって収録されました。

富山県に住む親戚が歌ってくれた「こきりこ節」。最後に繰り返される「デデレコデン」が、まだ幼かった私の印象に残り、いつの頃からか、この民謡を題材とした作品を書いてみたいと思っていました。
主題と7つの変奏、コーダから成り立っています。

【主題】歌い手によって差異があるものの、原曲通りに、男声の音域で現れますが、最後の「デデレコデン」は、高音部と低音部の楽器で掛け合うようにしました。ト短調。
【第一変奏】15小節?　主題が木管楽器の三連符の中に隠されています。ト短調。
【第二変奏】30小節?　テンポが速くなり、低音部で繰り返される「デデレコデン」に支えられ、主題が現れます。ロ短調。
【第三変奏】66小節?　テンポが遅くなり、木管楽器のアンサンブルで主題が、冒頭とは異なるハーモニーで現れます。ニ短調。
【第四変奏】78小節?　金管楽器のアンサンブルで主題が現れますが、3拍子に変化されています。変ホ短調。
【第五変奏】99小節?　テンポが速くなり、4拍子に戻り、力強く主題が現れます。変ニ短調（嬰ハ短調の異名同音調）。
【第六変奏】132小節?　第五変奏に続けて演奏されます。これ以降ト短調。
【第七変奏】159小節?　テンポが遅くなり、3拍子で（ただし第四変奏のように強拍の移動はない）力強く主題が現れ、この曲のクライマックスを築きます。
【コーダ】181小節?　 テンポが速くなり「五分じゃ（歌詞）」の部分を、何度も繰り返して終わります。（酒井格）

Pic./Fl. 1/Fl. 2/Ob./Bsn./Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/A.Cl./Bs.Cl./A.sax. 1/A.sax. 2/T.sax./B.sax./Trp. 1/Trp. 2/Trp. 3/Hr. 1/Hr. 2/Hr. 3/Hr. 4/Trb. 1/Trb. 2/Trb. 3/Eup./Tuba/S.Bs./Timp./Perc. 1 :Tri.， Xylophone， Sleigh Bells， Glock./Perc. 2 :S.D./Perc. 3 :Crash Cyms.， Sus. Cym./Perc. 4 :B.D.