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RP ペジブル アルトリコーダーソナタ 第6番 ニ短調
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★解題★
フランス国立図書館(BnF)に、「ペジブル氏のソロ」と題された写本があり、そこにJ.ペジブルの通奏低音つきソナタ16曲(ほかに無伴奏二重奏曲など)が収められています。他にもペジブルのソナタの手書き譜はいくつかみつかっていますが、今のところBnFの写本の所収曲と重複する曲ばかりのようです。そこで、BnF写本で付されている通し番号を「ペジブルのソナタの番号」として用いることにしました。
ペジブルの通奏低音伴奏独奏ソナタは、いくつか伝わる写本のあいだでの異同箇所が多くて悩まされることが多いのですが、本作の場合はBnF写本とデトロイト写本の2写本間にそれほど重大な不一致箇所はありません。(それでも不一致箇所自体はゆうに100箇所を超えますが)
2写本が一致してGraveと記している4分の3拍子の部分と、それに続く、デトロイト写本でAdagioと記されている4分の4拍子の部分をひとまとめにして「第3楽章」と扱いましたが、これについては異論(つまり、それぞれを単独の楽章と扱うべきだとする意見)もあるかも知れません。
なお原典がどうなっているかをメモした校訂用のメモがありますので、ご覧になりたいかたはどうぞ。(ただ、書き誤り等はあるかも知れません m(__)m)
★解説★
第1楽章は2写本とも発想表示はなく、4分の4拍子です。まぁ、あまり速くないテンポの曲でしょう。長い吹き伸ばしから始まり、何度かの転調を経て最後はフリギア終始で第2楽章を呼びます。
第2楽章は2分の2拍子で、デトロイト写本はプレスト(速く)という発想表示を与えています。低音が付点四分+八分のリズムで打つのに対して独奏楽器はふつうに拍を刻む感じになる場面があり、そうした箇所はロック音楽の「エイトビート」のような感じになります。(実は最初の小節からしてすでにそうなのです。)
第3楽章は2写本が一致してグラーヴェ(重々しく)と指定した4分の3拍子の音楽で始まります。前半・後半それぞれを繰り返したあと、後半繰り返しの「2番括弧」から4分の4拍子の音楽に続きます。4拍子部分は、ジョン・ダウランドの「涙のパヴァーヌ」(英国人たちが愛し、また誇っていたでしょう)のテーマで始まるというサービスぶり。最後はフリギア終始になります。
第4楽章は4分の6拍子で、デトロイト写本はプレストと表示しています。やや中途半端な拍から始まるのはペジブルにときどきみられる趣向です。比較的演奏しやすく書かれているので調子に乗って快速に演奏していると、終わり近くにある華やかな(したがって難しい)パッセージで泡を食います。引き締まったすばらしい終曲です。
収載曲
[1] 第1楽章
グレード: B-1
[2] 第2楽章
グレード: C-2
[3] 第3楽章
グレード: B-1
[4] 第4楽章
グレード: C-2
商品詳細
発売日 |
2022/4/1 |
JAN |
4571325250068 |
ISBN |
9784862665577 |
楽器 |
リコーダー |
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