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RP ペジブル アルトリコーダーソナタ 第7番

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RP ペジブル アルトリコーダーソナタ 第7番

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★解題★

 フランス国立図書館(BnF)に、「ペジブル氏のソロ」と題された写本があり、そこにJ.ペジブルの通奏低音つきソナタ16曲(ほかに無伴奏二重奏曲など)が収められています。他にもペジブルのソナタの手書き譜はいくつかみつかっていますが、今のところBnFの写本の所収曲と重複する曲ばかりのようです。そこで、BnF写本で付されている通し番号を「ペジブルのソナタの番号」として用いることにしました。


 本作は、いわゆる「BnF写本」と「デトロイト写本」の2つの写本に伝わっていますが、2写本間にそれほど大きな違いはありません。ただ、BnF写本には発想表示がまったくありませんので、各楽章の発想表示はデトロイト写本によっています。

 第3楽章と第4楽章は続けて演奏する(あるいは「してもよい」)ようになっており、第3楽章の最後の小節後半の通奏低音パートに、ブリッジ役をする2つの音が置かれています。しかし、デトロイト写本では第3楽章の最後でいったん演奏を終えることも想定されている様子で、その場合にも対応できるような楽譜になっています。

 なお原典がどうなっているかをメモした校訂用のメモがありますので、ご覧になりたいかたはどうぞ。(ただ、書き誤り等はあるかも知れません m(__)m)


★解説★

 第1楽章はグラーヴェ(重々しく)、4分の4拍子です。打ち沈んだ感じで始まりますが、かなりの起伏があり、やがて重層的にクライマックスがつくられていきます。気品があって味わい深い、みごとな楽章です。

 第2楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子です。決然とした感じで始まり、力強く音楽が進んでいきます。かなり速いテンポで演奏するのも良さそうで、テンポの選択には幅広い可能性が感じられます。

 第3楽章はプレスト(速く)、2分の2拍子。調子のよい主題で始まり、いくらかは16分音符もまじるものの、おおむね八分音符までの刻みで進んでいきます。フレーズの長さが不規則で、思いがけない転調もある手の込んだ音楽が展開するうち、やがて嵐のように連続する十六分音符。最後にテーマを回想して収束します。

 第4楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。第1楽章と同様に打ち沈んだ様子で始まり、間もなく何とも不思議な感じのする和声進行に乗って半音階的に下っていきます。夢のなかで奈落へゆっくりと沈んでいくかのような音楽。最後は希望を探すかのように上を向き、第5楽章を呼びます。

 第5楽章はアレグロ(快活に)、4分の6拍子です。通奏低音が短い前奏といった体でテーマを示し、リコーダーがそれを模倣する形で始まります。力強い進行のなかで、ところどころに閃光のように八分音符の速いパッセージがひらめきます。シンコペーションのリズムでスパイスを利かせ、さっそうと終わります。絶品の終曲です。

収載曲

[1] 第1楽章
  グレード: B-2
[2] 第2楽章
  グレード: C-1
[3] 第3楽章
  グレード: C-2
[4] 第4楽章
  グレード: B-1
[5] 第4楽章
  グレード: C-1

商品詳細

発売日 2022/9/1
サイズ A4
ページ数 20
JAN 4571325250372
ISBN 9784862669049
楽器 リコーダー