ドラマーとヴォーカリストの密なる関係性を探る連載企画「歌とドラム」。その2周年を記念し、今回は「鼎談スペシャル」と題して、2組のアーティストをフィーチャー。まずご登場いただくのは、デビュー43周年を迎えたシンガー・ソングライターの角松敏生。その妥協なき音楽へのこだわりは有名で、計算され尽くしたソング・ライティングと緻密なアレンジ、そしてそれを完璧な楽曲に仕上げるため、超一流のスタジオ・ミュージシャンを起用。自身がドラムをプレイすることもあり、特にドラマーへのこだわりは強く、スティーヴ・ガッド、ヨギ・ホートン、村上“ポンタ”秀一など、作品には国内外のトップ・ドラマー達が常にクレジットされてきた。そんな彼が“Contemporary Urban Music”をテーマに掲げ、完成させた最新作『MAGIC HOUR ~Lovers at Dusk~』には、山本真央樹、伊吹文裕という2人の若きドラマーが参加。彼らの存在が本作のきっかけになったという。多忙を極める3人が奇跡的に集結し、歌とドラムをテーマにたっぷりと語り合ってもらった!
AKANE×SAIKI×小鳩ミク[BAND-MAID]
「鼎談スペシャル」2組目は、テクニカルなパフォーマンスで鮮烈なハード・ロック・サウンドを届ける5人組バンド=BAND-MAIDの屋台骨を担うドラマーAKANEと、ツイン・ヴォーカリストのSAIK(I vo)&小鳩ミク(g、vo)が登場。メイド風衣装を身にまとい、世界を股にかけ“お給仕”と称する精力的なライヴ活動を行う彼女達は昨年、結成10周年の節目を迎え、9月25日には3年ぶりのニュー・アルバム『Epi c Narratives』をリリースする。激しく絡み合うバンド・サウンドの中で、パワフルかつ手数の多いビートを轟かせながら、歌を前面に押し出すAKANE。その基盤の上で歌うSAIKI&小鳩との鼎談を通じて、歌とドラムの“結束”とも言うべき密接な関係性が見えてきた。
世代を超え多くのリスナーの記憶に刻まれる数々のポップスに名演を残してきた“Studio Great”達。その足跡を本人の語りと共に紐解くこの連載、第17回目は、スペシャル・バージョンとして6月初旬に東京、大阪、横浜のビルボードライブ公演で久しぶりに来日を果たしたバーナード・パーディの登場。本誌でもこれまで、何度となくパーディのGreatな足跡を紹介し、“パーディ・シャッフル”をはじめ、彼がR&B/SOUL、ジャズ・ロック、ファンクなどなど、20世紀ポピュラー・ミュージックのあらゆるジャンルに刻み込み、後世に影響をおよぼしてきた秀逸プレイの数々を分析してきた。今回は、21年に発売された自叙伝『Let The Drums Speak:! The Life Story of the World’s Most Recorded Drummer』(洋書)で記された彼のモチベーション期、すなわち幼少期から20代の頃にも初めて焦点を当て、なぜドラムに興味を持ち、何が彼をこの地位まで押し上げたのか、限られた時間の中で、ご本人に語っていただいた。
連載 DM Debut アイザック・キジト 北出大洋[ammo] Keita[SABLE HILLS] Anabebe[NIKO NIKO TAN TAN]