秋に感じるさまざまな風を表現した作品。木管三重奏の美しい響きと爽やかな雰囲気が印象的な若手作曲家作品の登場。

澄んだ空に吹く朝の爽やかな風、暖かな日差しの中に吹く昼の心地よい風、なんだか切ない気持ちになる夕暮れの涼しい風、不安な気持ちを煽る夜の冷たい風。そんな秋に吹くさまざまな風をイメージしながら書いた楽曲です。
何かが始まるようなソワソワした弾んだメロディーの第1主題、落ち着いた暖かい雰囲気で歌うようなメロディーの第2主題、続く展開部ではそれらの主題 を、ハロウィンを彷彿とさせる不気味な雰囲気で展開していきます。その後、再現部として再び第1主題が始まり、転調した第2主題へと続きます。テンポが落ち、イントロが再現された後に、快速で爽やかにフィナーレを迎えます。
曲の前半に出てくるモチーフが、その後曲の至る所にちりばめられているので、それを探しながら楽しんで演奏していただきたいと思っています。また、いわゆる「ソナタ形式」を意識して作った曲なので、様々なソナタ形式の楽曲を知ることで、よりこの曲を楽しむことが出来るかもしれません。
もともとはフルート、オーボエ、クラリネットの三重奏として2013年に作曲しましたが、今回の出版にあたり、フレキシブル編成として書き直しました。それぞれの楽器の特性、編成の特徴を活かした演奏を期待したいです。

●Part3.B.Saxに関して
スコアにはA.Saxのみ記載されています。パート譜は付属しておりますので演奏される際はパート譜の記譜（音域）をご確認ください。
（一部A.Saxの記譜と1オクターブ高くしている箇所がございます。）