㈱音楽之友社

バッハ インヴェンション こころの旅

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バッハ インヴェンション こころの旅

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内容紹介
本書はバッハ『インヴェンション』がテーマではあるが、楽曲分析のみならず、ピアノ演奏・指導に必要な広範囲の事柄を学ぶことができる。著者が若かりし頃に直面した難題――どんなイメージを持って『インヴェンション』を弾かせたらよいのか、子どもたちに楽しいと思わせるにはどう指導すべきか。この障壁に挑み、試行錯誤を重ねた著者の言葉には、経験に裏打ちされた説得力がある。バッハの思想やその作品に見られる信仰の告白を読み解き、著者の心に響いた本の言葉たちと出合い、レッスンのひとコマに触れるうちに、改めて『インヴェンション』と向き合いたくなるだろう。そして著者の言葉どおり、「心の動きを通して楽曲に『詩情』のようなものを見つけ出すことができれば、『インヴェンション』の一見閉ざされていそうな扉を少しは開くことができるかもしれない」。『ムジカノーヴァ』連載(1990~94年/不定期)に加筆し単行本化するもので、指導歴約60年、能力・人格ともに備わった人物として知られる指導者による待望の初著書となる。

目次

まえがき

バッハの教育カリキュラム
 日本人のバッハ演奏
 小さな学習者には至難の業
 では、どの曲を選ぶか?

インヴェンション 第1番:優しい会話
 曲のおもしろさを実感させるには?
 歌って弾く
 バッハ家の特別な曲
 一家団欒の中で

インヴェンション 第2番:さながら雪降る朝のよう
 美しい聖句の流れ
 本物に感じた世俗性
 原因は不勉強
 ただ純粋に音楽のみを
 バッハではありません

インヴェンション 第3番:上機嫌なバッハ
 子どもにも原典版?
 バロック期の演奏習慣
 笑いまくるバッハ

インヴェンション 第4番:嵐の日に
 激しさを秘めた舞踏曲
 さまざまなクーラント
 荘重なダンス、サラバンド
 3種類のジーグ
 頭→手・指→耳

インヴェンション 第5番:さぁ、元気よく声を掛け合って
 人のために尽くす
 「メッセージあり」のサイン
 数の象徴

インヴェンション 第6番:コントルダンスのごとく
 笑い声が聞こえる
 グールドとシフのアド・リブ

インヴェンション 第7番:佳曲の背景にあるドラマ
 バッハの抒情性
 音で絵を描く
 5度の下降音形
 実は受難曲
 十字架音型とC音

インヴェンション 第8番:大笑い
 アッ バッハッ ホッホッ♪
 神のユーモア
 伝統の継承
 芋畑のバッハ

インヴェンション 第9番:悲しみと苦しみを経て
 「受難」の調
 ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』
 ユダの裏切り
 ペテロの涙
 グリューネヴァルトの祭壇画
 栄光に包まれて

インヴェンション 第10番:爽やかな光、復活の朝、復活の調
 神から与えられた技術
 爽やかさ、清閑さ
 宣言撤回
 丘を駆け下りる2人のマリア
 イエスの復活
 朝の光の中で

インヴェンション 第11番:蛇にのみ込まれた半音階
 登頂ガイドの最期
 ラメント・バス
 半音階をのみ込む蛇
 永遠のいのち

インヴェンション 第12番:楽譜に見つけた天使たち
 山の上の教会
 天使の表現―モーツァルト、ベートーヴェン
 天使の表現―バッハ
 ダ・ヴィンチ『受胎告知』
 存在を感じるとき

インヴェンション 第13番:音に込めたメッセージ
 歌詞と音
 アダムの罪
 外国映画に思う
 ムンクの絵
 罪の値

インヴェンション 第14番:罪の象徴、減7度
 高校生時代の後悔
 神の声
 密かに入り込む罪
 日本人特有のメンタリティ

インヴェンション 第15番:幸せを祈って踊るのさ
 映画『道』
 人間の聖性と俗性
 不可解なテーマ
 神の近くにあった人

引用文献一覧
あとがき

商品詳細

発売日 2016/12/31
ページ数 144
ISBN 9784276143999
楽器 書籍