㈱リットーミュージック

文豪たちの友情

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文豪たちの友情

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彼らの関係は、とてもややこしくて、とても美しい。
文豪同士の友情を追ったエッセイ集。

佐藤春夫と堀口大學は仲良しすぎて男色関係を疑われた?
室生犀星と萩原朔太郎の出会いは最悪だった?
国木田独歩と田山花袋は同居していてもケンカばかり?

最近再び注目を集めている、日本の文豪たち。学生時代、教科書で彼らの存在を知った、という人も多いでしょう。
でも、教科書に載っているから、後世に名をのこしているから、彼らはわたしたちにとって遠い存在なのでしょうか?
文学で成功してやろうとがんばっていた若き日の彼らは、本当はどういう人たちだったのでしょうか?

本書では、文豪同士の友情にまつわる逸話を紹介しながら、彼らの人生と作品に迫ります。
第一章は自他ともに認める「ニコイチ」の二人を取り上げました。
第二章は若くして亡くなった文豪を取り巻く人間関係がテーマです。友人を代表して一人の作家を選んでいますが、他にも親しかった人たちの言葉を多めにピックアップしています。
第三章は絶交のあと和解するなど、一筋縄ではいかない二人の複雑な関係を浮き彫りにすることを目指しました。
全13組の文豪たちの「友情の履歴書」を、ぜひ味わってみて下さい。文豪がテーマのマンガやゲームの元ネタもわかります。

【目次】
まえがき

●第一章 永遠のニコイチ 自他ともに認める親友

佐藤春夫と堀口大學
「好き友」の条件/南の怠け者と北の美少年/男色関係と疑われる/恋人よりも友のなつかし/永く相おもふ/また会う日あらば

室生犀星と萩原朔太郎
「二魂一體」の親友/第一印象は最悪!/私の恋人が二人できました/芥川との三角関係?/中央亭騒動事件/死んだきみのはらがへる

志賀直哉と武者小路実篤
「友達耽溺」の人/相合傘で語り合った日/『白樺』創刊のころ/君も僕も独立人

川端康成と横光利一
葬式の名人/えらい男だから友達になれ/地球の人間にあらず/新婚旅行に誘われる/美しい手の記憶

コラム 旧制高校とは何か

●第二章 早すぎる別れ 夭逝した文豪と友人たち

正岡子規と夏目漱石
お山の大将の「畏友」/「子規」と「漱石」の誕生/鳴くならば満月になけ/「愚陀仏庵」の同居生活/僕はもうダメになってしまった

石川啄木と金田一京助
驚きの「借金メモ」/天才詩人の挫折と流浪/世界に唯一人の金田一君/ローマ字日記と春の圧迫/最期の言葉

国木田独歩と田山花袋
文学史を変えた友情/丘の上の家のライスカレー/日光のKとT/新しい文学の時代の到来/花袋は余の親友なり

芥川龍之介と菊池寛
美人と炭団/漱石との出会いと別れ/パンツを貸した男/田端の王様/『文藝春秋』創刊/ぼんやりとした不安

太宰治と坂口安吾
「生れて、すみません」の秘密/初めての心中/恍惚と不安の時代/放屁なさいました/無頼派の不良少年たち

梶井基次郎と三好達治
永久に滅びない本/月夜の雄叫び/「青空」創刊のころ/魂の秘密な隠れ家/薔薇の花ほど血を吐いて

コラム 文壇ケンカ事件簿

●第三章 愛憎入り交じる関係 ケンカするほど仲が良い二人

泉鏡花と徳田秋聲
対岸の二人/紅葉先生の玄関番/カラスもつつかない青い柿/十千万堂塾の共同生活/火鉢を跳び越して/和解のあと

中原中也と小林秀雄
僕達が見て来たあの悪夢/京都のダダさん/悪夢のはじまり/口惜しき人の生活/おたんこなすの顔/モモノハナ、海棠の花

谷崎潤一郎と佐藤春夫
芥川が嫉妬した友情/探偵か王様か小説家か/原稿用紙二十枚分の恋文/延長戦は詩と小説で/細君譲渡事件

コラム 孫が語る谷崎潤一郎と佐藤春夫

参考文献ガイド

あとがき

石井 千湖(いしい ちこ)
1973年佐賀県生まれ。書評家、ライター。早稲田大学卒業後、書店員を経て、現在は書評とインタビューを中心に活動。執筆媒体に「読売新聞」「産経新聞」「週刊新潮」「週刊文春」「小説すばる」「ダ・ヴィンチ」などがある。共著に『世界の8大文学賞』『きっとあなたは、あの本が好き。』(どちらも立東舎)。

商品詳細

発売日 2018/4/13
ページ数 256
ISBN 9784845632145
楽器 書籍