吹奏楽　ＰＲＡＹＥＲ

・内容:スコア・パート譜一式
・発売日:2013年12月27日
・演奏時間:約5分

編成

Piccolo
Flute 1，2
Oboe 1，2
Eb Clarinet
Bb Clarinet 1，2，3
Eb Alto Clarinet
Bb Bass Clarinet
Bassoon 1，2

Eb Alto Saxophone 1，2
Bb Tenor Saxophone
Eb Baritone Saxophone

Bb Trumpet 1，2，3
F Horn 1，2，3，4
Trombone 1，2，3　　　
Euphonium
Tuba

String Bass

Timpani
Percussion(Glockenspiel / Vibraphone / Triangle / Suspended Cymbal)

Harp(option)
Piano(option)

解説

2011年3月12日、東日本を襲った大震災の翌日に書かれました。震災による破壊や津波、そして今なお終結を見ない福島原発の事故。何もできない自分のもどかしさ、音楽の無力さ・・・しかし、「今こそ音楽の力を信じないでどうする!」と音楽仲間から、「私たちは音楽で救われた。音楽の力で立ち上がった!」と神戸の被災者から、言葉を聞きました。また被災地の方から、「私たちは今は演奏はできない。けれどいつか必ず再開します。なのに今できるはずのあなたが何を躊躇しているのですか。今あなたにできることをやってください」と強く言われたのをきっかけに、その日の夜に一気に書き上げたのがこの曲です。
曲名は「祈り」です。あの未曾有の大災害を、傍観者面して描写したのではありません。亡くなった方や失った風景を過去のものとして思い出に封じ込め完結させるつもりもありません。今まだ癒えずこれからも続く苦しみや悲しみを、また復興や再生への想いを、自分の一部とすべく書いた作品です。
曲には各部に音楽とのダイアローグとしてテキストが記されています。以下はそのテキストです。

闇の中に瞬く小さな光・・・　包み込む優しい手
暗闇に伸ばす手は、　どこにも届かないのか?
何も出来ないもどかしさ、自分への怒り
それでも、あきらめない　歯を食いしばって抗う
何か出来るはず、自分に出来る何かがあるはず、だと　　何も出来なくとも、せめて精一杯、想い、祈る
満たすのだ、想いを音に込めて

私は信じている　この痛みは残ろうとも　傷跡は残ろうとも　いつか笑える日が来ることを
今は繰り返し襲う悲しみに耐えることしか出来なくとも
だから、祈り、願い、想う
いつか、きっと・・・　必ず・・・

(西村友)