〜ギターの壁を超えるあるあるエピソード〜ザセツ君が行く! EPISODE12 チューニングは正確に【Go!Go! GUITAR プレイバック】

ザセツ君が行く! EPISODE12 チューニングは正確に

1人でギターの練習をしていると、知らぬ間に間違ったやり方をしているなんてことがある。言葉は知っていても、実際にどうやるか分からなくて、「変なクセがついちゃった!」な~んて結果にもなりかねない。方向を間違うことはあっても努力だけは怠らないザセツ君と、ギター奏法の基礎を一緒に学んでいこう!

 

プロフィール
 

【プロフィール】

左:ザセツ君 (本名: 財園寺せつ夫)

春の陽気もいい感じ♪ 今年のゴールデンウィークは路上で弾き語り、と画策していたザセツ君。家族旅行に便乗して温泉地で路上デビュー(≧▽≦)。が、演歌のリクエストの多さにかなりのアウェー感。

右:ジミ先生

物理の先生で科学部の顧問。エフェクター作りが趣味で、エレキのことはこの人に訊け!と評判。老けてみられるが実は27歳。日サロ通いが欠かせない。


解説/竹内一弘 マンガ/ Dobby.

マンガ

 

これが原因? こんな失敗してないかい?

◉チューナーを使っていない

 チューナーがない時代は音叉で基準音を合わせて耳でチューニングしていたのだが、今やチューナーは必須アイテム。チューニングが狂ったギターは演奏どころか音感にも悪影響を与える。君はチューナーを使っているかい?

◉一度チューニングしたらもう安心?

 チューナーを使ったからと言って安心するのはまだ早い。君はどれくらいの頻度でチューニングしているかな。1週間に一度? 1ヶ月に一度? もしかしたら弦交換のとき? ギターや弦の性質を知ったらそんな頻度では足りないことがわかるはずだ!

◉チューナーを信じきっている

 チューナーを使えば確かに正確なチューニングができるのだが、実は、チューナーだけではカバーできないチューニングの奥深さなんてものもあるんだ。チューナーでチューニング=完璧なチューニングではないんだよ。

 

あきらめるのはこれを読んでからでも遅くない!

ポイント1 チューナーの使い方

 まずはギターの各弦の音を確認しておこう(図1)。次に、基本的なチューナーの使い方を覚えよう(図2&3)。手順に従えば誰にでもできる簡単な作業だ。ポイントは必ず6弦から1弦の順にチューニングしていくことと、チューニングが安定するまで複数回チューニングを行うことだね。

 

図1

 

図2

 

図3

 

ポイント2 チューニングを安定させよう

 ギターはチューニングが安定しない楽器だ。新品の弦はしばらくの間は伸びるため一度チューニングしてもすぐにピッチが下がってしまうし、張り替えてから数日経った弦でも気温の変化で金属が伸び縮みする。温度の変化といえば、ステージでスポットライトを浴びているとその熱でチューニングが狂うこともあるよ。それに、気温や湿度によってネックの反り具合が微妙に変化するし、ナットの滑りが悪ければ弦が引っ掛かってチューニングに悪影響を与える。アーム付きのギターならトレモロユニットのセッティングや状態がチューニングに影響する。
 このように、チューニングが狂う要因はそこらじゅうにあるんだ。初心者でも簡単にできることは、新品弦は軽く引っ張って伸ばしきること(図4)と、ちょっと怪しいなと思ったらすぐにチューニングをやり直すことだ。

 

図4

 

ポイント3 チューニングを耳で確認する方法

 ギターは構造的にも全てのポジションで完璧なチューニングになることはない楽器だ。その理由はナット、フレットの“高さ”にある。押弦という行為は宙に浮いている弦を押さえこむこと、つまり軽くチョーキングしているのと同じなので、弦高や押弦する力によってチューニングの状態が変わるからだ。デジタルシンセサイザーは完璧にチューニングできるし決して狂わないけど、ギターはそういう楽器ではないってこと。
 自分のギターのピッチがどんな状態になっているかを確かめる方法として、まずはメジャーコードの響きで確認しよう(図5)。次に1オクターブ違いの音を鳴らしてウネりが出ないかを確認する(図6)。ここで合っていないと感じたら、弦の状態(錆びていないか)を疑い、次に弦のメーカーや種類を変えてみても良いだろう。

 

図5・図6

 

それでもできないキミへ…愛の救済講座

 [ポイント3]で問題を感じたなら、オクターブ調整が合っていない可能性もある。オクターブ調整は新品弦に張り替えたとき、また、弦のゲージやメーカーを変えたときもやり直そう(図7&8)。自信がない場合は、楽器屋さんに相談してみると良いだろう。

 

図7

 

図8

 

ザセツ君

 

(Go!Go! GUITAR 2014年6月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海

 

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