アルフレッド社
バレット:ラドローの悲しみ: 指揮者用スコアとパート譜セット 【輸入:吹奏楽】
Ludlow, April 20th, 1914: Conductor Score & Parts
バレット, Roland
BARRETT, Roland
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アメリカの作曲家バレット(1955 - )は、これまでにも1890年のウーンデッド・ニーにおけるアメリカ先住民スー族の虐殺事件にインスピレーションを得た《ゴースト・ダンス》や、1995年に起こったオクラホマ・シティの連邦政府ビルの爆破事件に取材した《楡の木は静けさの中に》など、実際に起こった悲劇を題材にしたシリアスでドラマティックな作品を書いているが、この《ラドローの悲しみ》も、その系統に入る。1914年4月20日、コロラド州ラドローにおいて長期にわたるストライキを決行していた鉱夫たちとその家族のキャンプを州兵たちが襲撃し、多数の死者を出したが、この「ラドローの虐殺」に多くの非難が集まり、それを契機としてアメリカの労働条件の整備が本格化することになった。作品はこの事件をテーマとしている。
曲は大きく3つの部分に分かれ、チャイム、ティンパニ、トムトムの強烈な打撃とそれに応答するフルート、オーボエ、クラリネットのソロで開始される最初の場面で描かれるのは、悲劇の予感に満ちた1914年4月20日の早朝の気分と、高まる緊張感。速いテンポで演奏される後半部分は、暴力的なパワーが激しいリズムで示される。第2の場面はテンポを落とし、悲惨な闘いの後の悲しみが表現される。フリューゲルホーンのソロが悲しげに奏でるのは、コロラドの州歌をパラフレーズした旋律。第3の場面は再び緊張感に満ちた激しい音楽となるが、少しずつサウンドは明るい方向に転じ、「ルイ・ブルジョワの賛歌」として知られる詩篇旧100番の栄唱の旋律が姿を現して、最後は希望のうちに曲が閉じられる。
緊張感と抒情が、悲しみと希望が効果的に対比された、非常にドラマティックな作品。虐殺の場面が克明に描写されているわけではないので、あまりストーリーの展開にこだわる必要はないだろう。
スコアどおりに演奏すると9名から10名の打楽器奏者が必要だが、打楽器の使われ方が全体に過剰なので、むしろ適宜減らしたほうがよいだろう。編成に余裕があり、スピード感のあるダイナミックな表現が得意な高校以上のバンドにおすすめしたい。
(解説: 後藤洋)
BARRETT, RolandLudlow, April 20th, 1914: Conductor Score & PartsAlfred Publishing Co., Inc.
商品詳細
商品番号 |
GYW00112569 |
原題 |
Ludlow, April 20th, 1914: Conductor Score & Parts |
作曲者 |
BARRETT, Roland |
出版社 |
Alfred Publishing Co., Inc. |
楽器 |
吹奏楽 |
編成 |
吹奏楽 スコアとパート譜セット - オリジナル作品 |
難易度 |
4 |
演奏時間 |
7:45 |
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