曲全体は大きく3つの部分からなり、「古代の時Time of the Ancients」と題された前半は調性やリズムが定まらず、不安な気分が支配する。これは多くの生物が死に絶えた不毛な状況の描写だろうか。不協和音程で寄り添いながら動く2本のクラリネットが、さらにフルートやアルト・サクソフォーンのソロが、これも不協和音程で不規則なリズムを刻むシロフォーンを背景に、ミステリアスな旋律を奏でるうちに、次第に調性が定着し、広々としたコラール風の楽想となる。しかし、再び世界は不安な状態に。曲名と同じ「炎の支配Reign of Fire」のタイトルをもつ第2部は一転してリズムが主体となるが、これは新しい生命の出現のそれらの生存競争を表しているかのような、エネルギッシュで鋭角的な音楽。最後の部分「新しい世界New World」は新しい時代の到来を祝福するかのようにファンファーレ風のフレーズとなり、力強く締めくくられる。