本書 カート・ローゼンウィンケル/イースト・コースト・ラヴ・アフェア は、21世紀のジャズ・シーンに新たなスタイルを確立したジャズ・ギター界の鬼才、Kurtの初のリーダー作、Kurt Rosenwinkel Trio / East Coast Love Affairのソロを採譜し、彼のインプロヴィゼイションをアナライズ(分析)した楽譜集です。
このCDは、ニューヨークのジャズ・クラブSmallsで行った、Avishai Cohen(ベース)、Jorge Rossy(ドラムス)とのトリオによるライヴ・パフォーマンスを収録したもので、現在のKurt Rosenwinkelサウンドを形づくる重要なレコーディングとして注目を集めました。このCDは、Brad Mehldauを発掘したことで知られるFresh Sound New Talentからリリースされています。
本書には、スタンダードとジャズ・クラシックのレパートリーに加えて、オリジナル曲「East Coast Love Affair」「B Blues」の2作品のトランスクリプションが収録されています。特に、セロニアス・モンクの「Pannonica」「'Round about Midnight」は、モンクのエキセントリックで美しい世界観を独特のハーモニー・センスで解釈し、高い評価を得ました。アルバム「Ballad Session」でのMark Turnerのプレイにも似た「All or Nothing at All」は、1961年のコルトレーン からインスピレーションを得た作品です。