リコーダーJP
RP ルイエ アルトリコーダーソナタ 第6番ハ長調 作品1-6
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★スコア冊子・・・A4サイズ 16ページ
・伴奏譜(スコア)
・曲目解説と奏法解説
・アルトリコーダー運指表
★別冊パート譜 4ページ
★付属CD 内容
(1)各楽章の伴奏
(2)伴奏にリコーダー演奏を合わせた演奏例
(3)各楽章につき(1)と異なるテンポによる伴奏をいくつか収録
(4)上級者向け「バロックピッチ(A=415Hz)」による伴奏
※チェンバロ伴奏演奏はすべて石田誠司(デジタルサンプリング音源使用)
★収録曲の難易度(指回り難度)
第1楽章 B3
第2楽章 C1
第3楽章 A2
第4楽章 C2
第5楽章 A2
第6楽章 B3
★解題★
J.B.ルイエ(1688?~1720頃?)の「リコーダーと通奏低音のための12のソナタは、1705年にアムステルダムで出版されました。以後彼は続けさまに「作品2」「作品3」「作品4」まで、それぞれ12曲から成る曲集を出版しています。これはつまり、よほど好評だった(よく売れた)ということでしょう。そうでなければ、「続々々篇」までつくられるはずはありません。
※※作品1の出版年を1710年としていましたが、1705年のほうが正しいようですので、お詫びして訂正いたします。なお,ルイエは1688年に洗礼を受けた記録があるそうですが、これが生年だとすると、作品1は弱冠17歳での出版ということになります。
ルイエのソナタを楽しんでいた当時のアマチュアリコーダー奏者たちの幸福を、これから私たちも味わっていけるのだと思うと、わくわくしませんか。
★解説★
6つの楽章から成っています。1・2楽章はそれぞれに大きな存在感がありますが、3・5楽章は、それぞれ次の4・6楽章に対する導入のような印象の、ゆっくりした短い楽章です。全体を通して聴くと、活発な運動性が印象に残ります。
第1楽章はポコ・アレグロで、最初長い目の前奏がついています。細かな音符ですが、そのわりには、動きは比較的なだらかなせいか、おだやかな感じがします。
第2楽章はアレグロ。通奏低音も活発に音階で動き、16分音符のめまぐるしい運動で音楽が進みます。
第3楽章はアダージョの2分の3拍子で、悲痛な感じのメロディーを歌います。しかし、あまり重苦しく演奏せずに、あっさり目に演奏しても面白いと思います。
第4楽章はプレストで、再び16分音符が快速に書け抜ける音楽になります。しかし、細かな動きの中にもルイエらしいあたたかさやユーモアが感じられます。
第5楽章は再びアダージョで、ごく短い間奏の役割を果します。
第6楽章はアレグロのジークです。駆けあがったり降りて来たりする音階が耳に残る爽快な音楽です。
J. B. ルイエ(レイエ)
~~可憐なリコーダーソナタを48曲~~
★フランスで活躍★
ジャン・バプティスト・ルイエ(レイエとも 1688?~1720頃?)は、バッハやヘンデルとほぼ同世代のフランドルの作曲家です。ルイエの一族は音楽家が多く、まったく同じジャン・バプティスト・ルイエという名の従兄がロンドンで活躍していたため、こちらのルイエは「ルイエ・ド・ガン(ガンのルイエ)」などと呼んで区別します。フランスのリヨンの大司教に仕えた音楽家でした。
※生没年について不確かながら情報を得たので掲載しました。また従来「フランスの作曲家」となっていたのは「フランドル」とあるべきでした。おわびして訂正いたします。(2005.11.01)
★リコーダーソナタ集を続けさまに出版★
作品1が1705年にアムステルダムで出版された「リコーダーと通奏低音のための12のソナタ」、作品2も作品3も作品4も同じ題の12曲セットで、合計48曲のリコーダーソナタがあることになります。作曲家としての本格的キャリアを、リコーダーのソナタで始め、しばらく自分の活動の中心にしていたわけですから、リコーダーファンにとっては嬉しい話ですね。
※作品1の出版年を1710年としていましたが、1705年のほうが正しいようですので、お詫びして訂正いたします。(2005.11.01)
ちなみに、この12という数字は、こんにちも日時を数える文化に残る古い12進法の背景を持ち、「1ダース」などという単位にもなっている数ですが、ことにキリスト教の「12使徒」の数でもあることから、好んで用いられた数でした。バッハのブランデンブルグ協奏曲第3番第3楽章のテーマが「12個の音」からできているのもその関係だと言われるほどです。ですから、ルイエに限らず、12曲とか24曲、または6曲をまとめて出版するようなことが、よく行われていたようです。
この後、フルートやバイオリンなどを用いるトリオソナタやデュエットを書いていますが、若くして亡くなってしまったようにも思われます(が確かなことはわかりません)。
★ルイエのリコーダーソナタ★
ルイエのソナタは「玉石混交」と言われたりもしますし、たしかにある程度の出来不出来は当然ありますが、どれもある程度以上は楽しめる作品になっています。ヘンデルなどの大家に比べると可憐な感じの作風で、それが小粒な印象を与えがちですが、しかし、これだけたくさんのソナタを残してくれているだけに、本格的な構成の楽章のほかに、舞曲ふうの楽章やフーガの楽章など、内容的にもさすがに多彩。次から次にくり出される豊富な楽想が楽しく、特有のモダンな感じの和声もみられて、みずみずしい叙情があふれ、アマチュアが演奏して楽しむにはどのページも楽しい内容に満ちています。
プロ奏者の皆さんもそんなにしょっちゅう取り上げるわけではありませんので、アマチュアの私たちにはどのように演奏すればよいかのお手本がない未知数な曲もたくさんあります。しかし、幸い、リコーダーJPにお力添えいただいている作曲家(森好美さん きゃっつさん)が、現代のセンスから光を当てて、非常に音楽的で精彩のある通奏低音解釈を提案してくれています。
ルイエの豊穣な世界を、いっしょに探検してみようではありませんか。
収載曲
[1] J. B. ルイエ アルトリコーダーソナタ第6番
作曲: J. B. ルイエ
商品詳細
発売日 |
2020/1/1 |
サイズ |
A4 |
JAN |
4571325248959 |
ISBN |
9784862667854 |
楽器 |
リコーダー |
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