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RP シックハルト アルトリコーダーソナタ ヘ長調 作品17-10

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RP シックハルト アルトリコーダーソナタ ヘ長調 作品17-10

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★解題★

 J.C.シックハルトの「12のソナタ 作品17」は、1712年から15年までの間に、アムステルダムのRogerから出版され、のちにロンドンのWalshから少なくとも2版にわたって再刊されました。若々しいエネルギーと大家の風格とを兼ね備えた、充実した力作ぞろいの作品集です。


★解説★

 5楽章から成り、緩・急・急・緩・急という、やや変則的な構成です。佳品の多い「作品17」の中でも屈指の傑作。

 第1楽章はアフェトゥオーソ(愛情深く)、4分の4拍子。やや平凡な短いフレーズのあと、唐突に付点の跳ねるリズムになったと思うと、えんえんと跳ねながら、第2のフレーズを跳ねリズムだけで押し切ります。あとは、短調になったり低音とかけあいになったりしながらいつものように進みますが、収束に持っていくときのやり方の強引さがまた独特です。最後はフリギア終始。

 第2楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の4拍子です。まさに生き生きとした感じの主題で始まります。エコーも効果的に用いながら語り進め、前半収束できかれるゼクエンツは中低音域の魅力を味わわせてくれます。後半に入ってからも多彩な表情で魅惑しながら、重層的にクライマックスを築いてき、非常に充実した楽章になっています。

 第3楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子で、短い間奏曲です。ユーモラスな味わいで、カッチリと構成されたシックハルトらしい小品。非常に速いテンポでの演奏も考えられます。

 第4楽章はラルゴ・アフェトゥオーソ(広々と、愛情深く)と指定された、ちょっと珍しい2分の6拍子の楽章です。8分の6拍子で書いたら32分音符が出てきてしまいますから、それは避けたかったとしても、なぜ、せめて4分の6拍子ではいけなかったのかは、よくわかりません。雰囲気はシチリアーノふうですが、かなり劇的に構成された大作です。

 第5楽章は8分の6拍子のジークです。リズムやアーティキュレーションに工夫があって、じつに多彩な表情をみせながら音楽を語り進め、収束部では、ここでも息の長いフレーズで重層的にクライマックスを築いていく、たんねんな音楽作りを行っています。シックハルトの数多い作品の中でも、出色の終曲のひとつでしょう。

収載曲

[1] 第1楽章 / B-3
[2] 第2楽章 / C-1
[3] 第3楽章 / C-1
[4] 第4楽章 / B-2
[5] 第5楽章 / C-1

商品詳細

発売日 2022/5/1
ページ数 24
JAN 4571325250075
ISBN 9784862665584
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