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RP トッファム アルトリコーダーソナタ 第10番 ハ短調

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RP トッファム アルトリコーダーソナタ 第10番 ハ短調

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★解題★
 トッファムの作品1は1701年、作品2は1706年にロンドンで出版されたもので、どちらもアルトリコーダーソナタ6曲を収録しています。そして、これら12曲をまとめたものがのちにアムステルダムで再版されました。

 ここで「第10番」としたのは、「作品2-4」のソナタです。


★解説★

 4つの楽章から成っています。いろいろと珍しい特徴を備えており、作者の旺盛な実験精神が感じられる意欲作だと思います。

 第1楽章はグラーヴェ(重々しく)、4分の4拍子です。四分音符を並べた重い足取りの旋律で始まります。気がつくと低音がかなり離れてリコーダーを模倣して追い始めていて、いわば「こっそり後をつけ始めた」ような趣でしょうか。いったん終止してリコーダーがおもむろに新しいモチーフを吹き始めると、今度はすぐ後ろからピッタリとついて行こうかなという気配をみせますが、リコーダーがリズムに変化を取り入れ始めると、たがいに呼応するかのように早口になって切迫感のある音楽をくりひろげます。やがて収束ではリコーダーの長い吹き伸ばしの下で低音が早足に終止へ向かう和音進行を行うという趣向。最後には、これで終わりかと思うとさらに追加の一言があります。

 第2楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)と指定され、4分の6拍子で、一種のフーガなのでしょう。リズムに特徴のあるテーマをリコーダーが示し、低音が同度(2オクターブ下)で応答して始まります。以下、提示はつねにリコーダー、低音の応答はいつも同度で行われるという、フーガとしては至って素朴なつくりですが、リズムには実に多彩な変化があって、面白く書かれています。イギリスの紳士がたは演奏するのにけっこう苦労したかも知れません。

 第3楽章は2分の3拍子で、アダージョ(ゆっくりと)と指定されています。1歩ずつ歩む重苦しい感じの主題で始まりますが、ヘミオラで終止すると、平行長調に明るんで、リズム的にもかろやかな動きをみせます。やがてリコーダーが無伴奏で新しい主題を奏し始め、低音がそれを模倣して応答する場面があり、ここからフーガにでもなるのかと思わせますが、そういうわけでもなく、間もなくシンプルながら美しいゼクエンツを経て、収束に入ります。

 第4楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。1小節単位の早口な低音パターンを多用し、いくらかの転調はあるものの、ほとんど全編をこの音型で埋め尽くしたという大胆な趣向の楽章で、何とも独特な音楽をくりひろげます。リコーダーの方は大きな音符で旋律を描き出していきますが、後半ではフレーズの開始拍を3拍目に持ってくることにより、実に奇妙な効果を上げています。作曲者は、もしかするとすごい人なのでしょうか、それともただの変な人なのでしょうか。


■リコーダーによる演奏
第1楽章(B-2)
第2楽章(B-3)
第3楽章(B-1)
第4楽章(B-1)

 ※カッコ内は指回り難度です。
 ※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司

商品詳細

発売日 2025/2/1
サイズ A4
ページ数 20
JAN 4571325253069
ISBN 9784867671818
楽器 リコーダー