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SR-175 ビガリア ソナタ集 第2巻

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SR-175 ビガリア ソナタ集 第2巻

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ビガリア ソプラノリコーダーソナタ 変ロ長調 作品1-7
★解題★

 ビガリアのソプラノリコーダーソナタ・イ短調は、「作品1」として出版されたソナタ集のなかの第7番(横吹きフルートのためのソナタ)をもとに、何者かが多少改変しながらソプラノリコーダー用に編曲してあったものです。この楽譜を現代譜として1965年に出版したSchott社版の解題によると、原典である手書き譜には「Flauta di quatre」のためのソナタと記されているのだそうで、このFlauta di quatreというのは、ふつうのC管のソプラノリコーダーよりも1音低いB♭管のソプラノリコーダーだったということです。しかし、これは今ほとんど作られていませんので、C管のソプラノリコーダーで演奏するのが普通です。

★解説★

 4つの楽章から成り、緩・急・緩・急の構成と言ってもいいと思います。

 第1楽章はSchott版ではアダージョ(ゆっくりと)4分の4拍子、原典ではアフェトゥオーソ(愛情深く)です。付点のリズムは少し厳しめに取るのでしょう。ほんらいは、「間」のとりかたにも味のある曲なのだと思います。

 第2楽章はアレグロ(快活に)8分の3拍子。かなり速い、1小節を1拍に感じるテンポを採用すべきでしょう。同音連打のモチーフが特徴的です。スラーのアーティキュレーションや、ときおり挟まれる付点のリズム、16分音符なども生き生きした味付けになっていて、構成もしっかりした佳品。

 第3楽章はSchott版ではテンポ・ディ・メヌエット(メヌエットのテンポで)ですが、原典では再びアフェトゥオーソで、4分の3拍子です。たくさんトリルが書いてあるのはSchott版の原譜編曲者による追加です。また、後半のリピート指定がSchott版にはありません。

 第4楽章は再びアレグロで、4分の2拍子。そうとう速いテンポが想定されているかも知れませんが、RJP版では推奨テンポ伴奏の速さをそこそこにとどめて、落ちついた良さを狙ってみています。後半、可憐な盛り上がりが胸に迫り、クライマックスの反復進行で登場する「8分音符→4分音符→8分音符」のシンコペ―ションが鮮やかに耳に残ります。


ビガリア ソナタ ト短調 作品1-9
★解題★

 ディオジェニオ・ビガリア神父の12曲から成る「ヴァイオリンまたは flauto と通奏低音のためのソナタ集」が、「作品1」として1722年ごろアムステルダムで出版されました。タイトルにある「flauto」は、この場合は、どうやらリコーダーと横吹きフルート(フラウト・トラヴェルソ)の両方を念頭に置いた言い方だったらしく、全12曲のうち、番号で言うと第3、4、6、9、10、12番にあたる6曲のソナタが、音域や調性からみてアルトリコーダー用で、他の6曲はフラウト・トラヴェルソ用とみられています。しかし、第11番もアルトリコーダーの音域外の音がほぼ含まれておらず、アルトリコーダーでの演奏も十分可能です。


★解説★

 4楽章から成っています。緩急緩急の構成で、すっきりとまとめられた名品です。

 第1楽章は、ラルゴ(広々と)と指定されています。拍子記号としては2分の2拍子を示す「C」が記されていますが、2拍子で感じるとしたらそうとう遅いテンポということになります。また、最初が妙な拍から始まりますが、これは最後の小節(最後のフレーズ)がきれいに完全小節に収まるようにして逆算した結果、こうなったものでしょう。簡潔にまとめられた佳品です。

 第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の2拍子です。同音連打で始まる、くっきりと印象深い主題
が示されると、主題の最後にあったシンコペーションの音型を活用して音楽を進めます。軽妙で、しかも品のいい音楽は絶品と言ってもいいでしょう。

 第3楽章はアフェトゥオーソ(愛情深く)、4分の3拍子です。簡素な主題を扱って哀切に美しく歌っていきます。たくさん出てくる前打音の演奏の仕方にはいろいろな考え方がありそうです。

 第4楽章は再びアレグロで、8分の3拍子。16分音符の下降音階を含む主題が徹底的に扱われます。しかし収束近くになって初めて上行音階に姿を変えて現れ、これが軽やかな魅力あふれる場面になっています。


ビガリア ソナタ 変ロ長調 作品1-10
★解題★

 ディオジェニオ・ビガリア神父の12曲から成る「ヴァイオリンまたは flauto と通奏低音のためのソナタ集」が、「作品1」として1722年ごろアムステルダムで出版されました。タイトルにある「flauto」は、この場合は、どうやらリコーダーと横吹きフルート(フラウト・トラヴェルソ)の両方を念頭に置いた言い方だったらしく、全12曲のうち、番号で言うと第3、4、6、9、10、12番にあたる6曲のソナタが、音域や調性からみてアルトリコーダー用で、他の6曲はフラウト・トラヴェルソ用とみられています。しかし、第11番もアルトリコーダーの音域外の音がほぼ含まれておらず、アルトリコーダーでの演奏も十分可能です。


★解説★

 4楽章から成ります。さわやかな曲調で、くっきりとした説得力に富む音楽が造形されていく佳品です。

 第1楽章はアンダンテ(歩くように)と指定され、8分の12拍子です。人によってテンポの選択に幅ができそうですが、「前進感の強いシチリアーノ」の感じと思って間違いないと思います。あまり速くなくてもいいので、ゆったりした感じでなく、着実に前に進んでいく、と心がけて演奏すればよいでしょう。前半が、本来の半分しか拍のない不完全小節で終わり、後半が不完全小節で始まるという、律儀に拍を数えながら聴く人がいたら大混乱にならざるを得ない構成になっています。(それほど珍しい処理ではありませんが。)

 第2楽章は4分の4拍子で、アレグロ(快活に)と指定されています。さっそうとした快速楽章で、ほとんど16分音符ばかりを連ねる「常動曲」ふうの音楽です。ある程度の速さを求めるとなると、演奏はかなり大変で、とくに終わり近くの「シ♭→ラ→シ♭」のたたみかけは難しいのですが、逆に言えばこの指づかいの訓練には格好のものでしょう。また、「ひとり問答」の箇所(3~5小節など)をどのようにとらえ表現するかについては、意見が分かれるかも知れません。

 第3楽章はラルゴ(広びろと)、4分の3拍子で、ト短調に転じています。前半は、痛切な感じで始まったかと思うとフレーズ途中ですぐに平行長調に明るみ、そのまま変ロ長調で進みます。後半はハ短調で始まってニ短調を経てト短調へと、まったく短調だけに終始します。前後半をそれぞれ繰り返す2部形式ですので、1度目はだいたい楽譜通りに演奏するとしても、繰り返しの2度目はなにか変化してみるといいでしょう。

 第4楽章はリゾルート(決然と)、4分の2拍子です。発想指示の通り、きっぱりと明快にものを言う感じのモチーフを扱い、ハキハキと音楽が進みます。後半は「展開部」のような内容で始まり、途中で三連符の句も取り入れます。テーマが回帰すると間もなく収束です。過不足なく言いたいことを言い切った感じの爽快な終曲となりました。

商品詳細

発売日 2025/3/1
サイズ A4
ページ数 48
JAN 4571325253793
ISBN 9784867672174
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