カワイ出版
男声合唱・ピアノ・パーカッションのための 起点
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作曲:信長貴富
作詩:木島 始
A4判/72頁
グレード:上級
演奏時間=約20分30秒
ISBN 978-4-7609-1895-9
2005年「メンネルコール広友会」の委嘱。
「起点」は1945年の岡山大空襲と広島での敗戦の記憶を、「声立てず内部に潜んで」はイスラエルの詩人のホロコーストを歌った歌への返歌。「飛ぶものへの打電」はソ連による人類初の人工衛星を描いたものだが、これらの詩に、詩人は、戦後世界の人類への警鐘を込めており、作曲者は、それを受けて、男声合唱という密集した音像の中に激しい思いを込めた。
<まえがき>
この作品はメンネルコール広友会の委嘱で2005年に初演されたものである(指揮=藤井宏樹、ピアノ=前田勝則、パーカッション=加藤恭子・外間弓子)。その後、2007年と2012年に創価学会しなの合唱団によって再演された(指揮=清水敬一、ピアノ=前田勝則、パーカッション=加藤恭子・外間弓子[2007]・和田光世[2012])。さらに2015年、合唱団お江戸コラリアーずによる再演(指揮=山脇卓也、ピアノ=須永真美、パーカッション=目等貴士・久米彩音)の機会を受けて譜面を全面的に見直し、改訂版を作成した。それが本書である。二人のパーカッショニストを要する大編成の楽曲であり、歌唱技術的にも困難を伴う場面が多いにもかかわらず、度重なる演奏機会に恵まれ、優れた演奏家に作品を育てていただけたことに深く感謝申し上げたい。
第一楽章では心臓の鼓動を想起させるリズムをベースに、異常な夏の様相を語る。第二楽章は夢見つづけるヒロシマの胎児たちへの子守唄。鐘の音色を中心に広がる響きの綾。第三楽章は今を生きる私たちへの呼びかけ。果てしなくヒートアップする音楽。
曲集の表題にもなった「起点」の詩は、木島始(1928~2004)の第一詩集(1953、未来社刊)の冒頭に置かれているものであり、文字通り木島始の原点とも言える衝撃作である。敗戦当時17歳だった詩人の、現・東広島市の疎開工場での実体験がもとになっているという。「一九四五年」の「異常な夏」。やがて時を経て異常な国の姿を完成させようとしている2015年の日本。「起点」からの叫びは、現代社会のノイズにかき消されるしかないのだろうか。
ともあれ、多くの方々のお力添えをいただきながら、戦後70年の節目にこうして上梓の日を迎えることができたのは幸いである。また同時期に木島始第一詩集の復刻版がコールサック社から刊行されることになり、この不思議な符合に幾ばくかの希望を見出したいような気持ちもある。言葉によって、歌によって、未来は変わる、と。
信長貴富
収載曲
[1] 起点
作曲: 信長貴富
作詞: 木島始
[2] 声立てず内部に潜んで
作曲: 信長貴富
作詞: 木島始
[3] 飛ぶものへの打電
作曲: 信長貴富
作詞: 木島始
商品詳細
発売日 |
2015/9/1 |
サイズ |
A4 |
ページ数 |
72 |
JAN |
4962864918951 |
ISBN |
9784760918959 |
楽器 |
合唱 |
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