㈱音楽之友社
神と向かい合った作曲家たち ミサ曲とレクイエムの近代史 1745-1945
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本書は、創作をとおして普遍的な世界に向き合う作曲家の知られざる内面に肉薄し、日本では耳にすることがまだ極めて少ないミサ曲やレクイエムに光を当てる。特に、20世紀前半の両大戦に際して作曲された、知られざるミサ曲・レクイエムの数々は本書独自。ナチス政権下のドイツでミサ曲・レクイエムを作曲した作曲家について述べられるのはおそらく日本初で、最大のポイント。またコラムは、そこだけ読んでも社会や宗教と音楽との関係を深掘りできる充実の内容となっている。合唱愛好家がレパートリーを増やすだけでなく、音楽・芸術史(愛好)家が近現代史を見つめなおすのにも役立つ1冊。
本書では、ミサ曲・レクイエムをひとつのまとまりと捉え、近代以降に焦点を絞って記述する。遠い時代のことではなく、現代により近い時代を生きた作曲家たちが、戦争で命を失っていく存在のために作品を書いたことに、多くの読者が共感を寄せるだろう。
目次
序章 近代の作曲家がミサ曲を作曲することとは
●第1部 18世紀後半のミサ曲・レクイエム
第1章 ハイドンのミサ曲
【コラム】啓蒙主義の時代と宗教
第2章 モーツァルトのミサ曲・レクイエム
【コラム】ヒエロニムス・コロレードの財政改革と教会改革
第3章 ザルツブルク大聖堂で活動した作曲家のミサ曲・レクイエム
第4章 モーツァルトのウィーン時代のミサ曲
第5章 モーツァルトのウィーン時代の作曲家のミサ曲・レクイエム
【コラム】フリーメーソンからフランス革命へ
第6章 ベートーヴェンの2曲のミサ曲
第7章 ベートーヴェンの周辺の作曲家のミサ曲・レクイエム
第8章 ナポレオン台頭からルイ18世即位までのミサ曲・レクイエム
第9章 19世紀前期フランスのオルガン・ミサ
第10章 ウィーン会議でのルイ16世追悼のレクイエム
●第2部 ドイツ・ロマン派とミサ曲・レクイエム
第1章 ウェーバーとシューベルトのミサ曲
第2章 シューマンのミサ曲とレクイエム
【コラム】19世紀プロイセンのプロテスタントとナショナリズム
第3章 ドイツ・ロマン派のそのほかの作曲家のミサ曲
【コラム】パレストリーナと近代 その1
第4章 19世紀イタリアのオペラ作曲家のミサ曲
第5章 復古王政以降のフランスのミサ曲とレクイエム
第6章 フランス第2帝政期の作曲家のミサ曲・レクイエム
第7章 聖職者フランツ・リストのミサ曲とレクイエム
【コラム】南ドイツのカトリック圏における教会とキリスト教
第8章 ブルックナーのミサ曲
【コラム】グレゴリオ聖歌と近代
第9章 ドイツ後期ロマン派の作曲家のミサ曲
第10章 19世紀後期の2曲のレクイエム――ドヴォルザークとヴェルディ
●第3部 20世紀のミサ曲とレクイエム
第1章 フォーレの《レクイエム》創作の背景
第2章 20世紀前期のフランス近代のミサ曲
第3章 20世紀フランスのミサ曲とレクイエム――プーランクとフランク・マルタン
【コラム】パレストリーナと近代 その2
第4章 近代東欧の作曲家ヤナーチェクの《グラゴル・ミサ曲》
第5章 近代イタリアの作曲家のミサ曲
第6章 近代イギリスのミサ曲
【コラム】 20世紀前期のカトリック圏ドイツのミサ曲の課題
第7章 第一次世界大戦と対峙した作曲家のミサ曲とレクイエム
第8章 第1次世界大戦後のヨーロッパ社会とミサ曲・レクイエム
【コラム】ザルツブルク・フェスティヴァルと第一次世界大戦
第9章 第二次世界大戦下とミサ曲・レクイエム
第10章 第二次世界大戦下のイタリアの作曲家とミサ曲
第11章 ナチス政権下のドイツの作曲家とミサ曲
第12章 第2次世界大戦の終戦と戦没者へのレクイエム
結語に代えて 内面を映し出すミサ曲とレクイエム
参考文献
西原 稔著
商品詳細
発売日 |
2022/3/31 |
ページ数 |
432 |
ISBN |
9784276130357 |
楽器 |
書籍 |
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