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ルネ・マルタン プロデュースの極意 林田直樹/著

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ルネ・マルタン プロデュースの極意 林田直樹/著

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愛の物語を構築すること、それがビジネスだ!──
毎年100万人をクラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ」に引き寄せるプロデューサーが初めて語った「成功の法則」。
あなたの仕事が、日常が、人生が変わります!

毎年100万人をクラシック音楽の祭典に呼び、熱狂させる
世界一成功した音楽プロデューサーは、
いつもポロシャツとコットンパンツの出で立ちで現れ、
頬への熱いキスとたくさんの言葉とまっすぐの眼で仕事をする。
戦略も駆け引きも心理学も使わずに──。
ルネの言葉には、愛と音楽と物語のある人生への鍵があるのだ。

2016年8月、音楽ジャーナリスト・評論家の林田直樹は、南仏プロヴァンスで開催された「第36回ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭」の野外ホールに続くプラタナスの木陰で、同音楽祭の芸術監督でもあるルネ・マルタンと10時間以上にわたって語り合った。ここはルネが心血を注ぐ世界最大級のクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」の原点ともなった場所であり、「インタビューはぜひラ・ロック・ダンテロンで」というのが、本書の企画にさいしてルネが出した唯一の条件であった。

◎世界一成功した音楽プロデューサーの珠玉の箴言集
・クラシック音楽はあらゆる人に開かれ、あらゆる人が愛する権利を持つものです。
・「好奇心」こそ、企画においてもっとも優先されるべきものです。
・東京は、文化面で切ることのできるカードをたくさん持っています。
・夫婦で生きるとは、日々新しく夫婦の関係を構築するということです。
・常に子どもたちに近づくようにするべきです。
・私たちが売っているのは、夢でありエモーションなのです。

◎ルネ・マルタン(Rene Martin)とは
ルネ・マルタン(Rene Martin)
世界各地を駆け巡り、年間1550公演を手掛ける音楽プロデューサー。
フランス・ナント市在住。1981年、南仏の小村で「ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭」を開始。世界最大規模のピアノ音楽祭に育て上げる。1995年、クラシックコンサートの常識を根底から覆す画期的な音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」を開始。音楽シーンにセンセーションを巻き起こす。2000年以降ラ・フォル・ジュルネ旋風は世界に拡がり、各地で大成功を収めている。東京では2005年以来12回の開催で725万人が来場。アジア最大級のクラシック音楽祭として注目を集めている。
2005年、フランス文化コミュニケーション省より国家功労勲章を受章。2013年、日本における国際文化交流への貢献を称えられ、文化庁長官表彰(文化発信部門)を受ける。

【関連サイト】
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン

プロフィール

林田直樹(はやしだ・なおき)
音楽ジャーナリスト・評論家。
1963年埼玉県生まれ。慶応義塾大学文学部卒。音楽之友社『音楽の友』『レコード芸術』編集を経て、オペラ、バレエから現代音楽やクロスオーバーまで、幅広い分野で取材・著述活動をおこなうフリーランスに。著書は『クラシック新定番100人100曲』(アスキー新書)他。月刊『サライ』(小学館)に連載中。
インターネットラジオ「カフェフィガロ」パーソナリティ、「OTTAVA」プレゼンター。Facebookページ「LINDEN日記」
ttps://www.facebook.com/Lindennikki
メールマガジン「林田直樹の“よく聴く、よく観る、よく読む”」

CONTENTS


ルネ・マルタンのビジネス・芸術・人生を豊かにする50の哲学

・「好奇心」こそ、企画においてもっとも優先されるべきものです。
・誰もが自分の心の中に豊かさの源を持っています。
・私たちが売っているのは、夢でありエモーションなのです。
・異なるものの間に架け橋をかけるという意識を持つことです。
・クラシック音楽は、この世に存在するものの中でいちばん力を持つ宝物。
  あらゆる人に開かれ、あらゆる人が愛する権利を持っているのです。
・聴きたいと思ってくれるお客さんがいることを、まず喜ぶことです。
  そして、来てくれてうれしい、という気持ちをその人たちに伝えなければいけません。
・聴衆と音楽との関係性を変革すること。
・観客一人ひとりが、自分自身のフェスティバルをこしらえていく。
  そのための材料を提供しているのです。
・あらゆる文化的企画は、教育がベースにあること、
  ひとつのストーリーを持っていることが重要です。
・音楽祭の企画を作ることは、できるだけ公正な音楽の風景を描き出すことです。
・絶対に低価格であるべきです。何よりも音楽が最優先されなければなりません。
・新しい耳を持った聴衆と出会うことが、演奏家には何よりも必要です。
・音がこちらに向かってくるのを待っているのではなく、
  自分から音を取りに行かなければいけません。
・東京という街は、文化面で切ることのできるカードをたくさん持っています。
・企業にとってメセナとは、非常に大胆で思い切った投資の手段です。
  しっかりとした文化的企画に投資すれば、数年後にそれは何十倍になって返ってくるでしょう。
・人間を豊かにしていくのは文化以外にありません。

     *

・一つひとつの企画は、自分自身の勉強のためのステップです。
・アイディアなら誰でも美しいものをいくらでも思いつくことができる。
  でもそれを実現させるときに必要となるのが経営です。経営とはすなわち実現のことなのです。
・まず、一歩引いたところから、自分に何ができるかを観察する。
・一緒に仕事をすべき人、尊敬すべき人は誰なのかを、いつも注意深く考えています。
・自分の精神状態を乱すような相手とはできるだけ距離を置く。
  それは自分自身の内面の豊かさを守るために必要なことです。
・自分自身の独立性を保つことが大切です。
・あなたが必要なときにはいつも私はそこにいる。
・果たすべき使命、天職が自分にはあるという意識は、
  鍵となるものを見出し、進むべき方向性を見出すための方法なのです。
・地上に生きる誰もが、それぞれに果たすべき使命を持っています
  ──演ずるべき役割があるのです。

     *

・恋愛、家族、仕事とは──愛の物語の構築です。
・ビジネスに愛は不可欠です。相手に対する敬意を持ち、深い愛情を抱き、
  愛の物語を共に構築することです。
・あらゆる問題は解決できるもの。官僚主義は、技術的な問題に過ぎません。
・やるとなったら徹底的にやらなければなりません。
  そのためには、最後まで到達するためのエネルギーを自分の中に見つけることです。
・できるだけ人と直接会って、細やかに話をしてください。
・初期の精神性を維持することこそが、企画の継続につながっていくのです。
・「新しい耳」を常に自分の中に持たなければいけません。
・「聴く」ということと、「静寂を知る」ということは、私たちの心の扉を開くための二つの鍵なのです。
・自分の中に美しい風景を、栄養として取り入れるようにしています。
・力のある「場所」を選ばなければならなりません。

     *

・知識への鍵──それは、選択する能力、そしてひとりの人間として成熟する力のことです。
・子どもとは、言葉にし難いほどの、真の豊かさそのもの。
  常に子どもたちに近づくようにするべきです。
・家族とはすなわち愛であり、
  前に進むための足掛かりを与えてくれるのが子どもたちなのです。
・セックスとは、自分の中のバランスをとるための鍵のひとつです。
・待ち焦がれることや欲望することは、何よりも官能的なものです。
・誰かと話しているときに、こうやって自然と手が触れる。それは友情のしるしなのです。
・夫婦で生きるとは、日々新しく夫婦の関係を構築するということです。
・ひとつの物語が破綻したとしても、別の物語を構築することによって、
  人生に必要なバランスを見つけることができます。

     *

・自分自身の人生をまっとうするためには、他の人の人生を傍らに感じることが必要です。
・民主主義の本質とは、他者を受け容れること、
  自分とは異なる考え方を尊重すること、お互いの価値観を共有することです。
・テロで殺し合うのは、宗教どうしではなく、人間どうしです。
  歴史的にみるならば、宗教によって殺される人はむしろ少なくなってきています。
  そして芸術とは、人間の持つ賢明さの象徴なのです。
・宗教音楽とは、私たちを超越した力の敏感な顕れです。
・社会が悲劇的な状況にあるとき、他の人たちの存在を近くに感じること、
  何かを分かち合う時間を持つことが、必要になってきます。そこに音楽の役割があるのです。
・私たちは娯楽をただ提供しているのではありません。それは一つの団結、連帯の姿なのです。
・クラシック音楽とは、魂の言葉にほかなりません。

日本のみなさまへ(ルネ・マルタン)
ルネ・マルタンとラ・フォル・ジュルネが私たちにもたらしてくれたものとは何か──あとがきに代えて

商品詳細

発売日 2017/2/25
ページ数 144
ISBN 9784865591576
楽器 書籍