皆さんこんにちは。シンガーソングライター/ボイストレーナーの橋村姫です!
今回、『楽器・音楽経験未経験の方でも100日後にはギターボーカルとして弾き語りが出来るようになる』をテーマにコラムを書くことになりました。皆さん一度は『ギターを弾きながら歌ってみたい』と思ったことはありませんか?
この講座ではギタボ(ギターボーカル)に憧れて学びに来てくれた、音楽経験0からスタートの"みゆちゃん"と一緒にステージデビューを目指して勉強していきましょう!
解説・模範演奏/橋村姫
◆この記事で学べること
・演奏前の心得
・-実技・ギター編- 課題曲で使う4コード
・-実技・歌唱編- 歌うための呼吸作り
■ 演奏前の心得
まず、練習前に大切な3つのことをお伝えします♪
-演奏前の心得 三カ条-
①バッチリのチューニングをしてから練習
②ギターストラップをつけて立って練習
③“ボーカル”の部分をおろそかにしない
当たり前だと思いますよね? そうです、当たり前だからこそ、重要なことなんです。
①バッチリのチューニングをしてから練習
私たちはギタボ(=ギターボーカル)なので、自分で演奏するギターの音を聴きながら歌います。ギターが上手く鳴っていないと歌にも影響が出ます。
『コードチェンジ、ストロークをいっぱい練習してノーミスになれば良いだけだ!』
と思いがちなんですが、それだけではダメなんです。
正しいチューニングのギターで練習をしないと、歌のピッチ(※音程)が悪くなる原因になってしまいます。ギターが正しい音を出せていないんですから、正しいピッチで歌える訳がないですよね。
精度の良いチューナーで、バッチリのチューニングをしたギターで練習しましょう。
②ギターストラップをつけて立って練習
こちらもめちゃくちゃ大事です。家での練習を、座って練習している人が多いと思います。もちろんそれはOKなんですが、ギターが肩にかかっている状態を感じながら歌うことも重要なんです。
よく聞きませんか?
歌は、姿勢やリラックスした状態が大切ですよ〜』
って。
ハンドマイクであれば負荷のかからない身体使いが出来ても、ギターを持って歌うとなるとそうはいきません。
ギターは
・アコースティックギター 1〜3㎏
・エレキギター 2〜5㎏
程度の重量があるんです。つまり、これだけのおもりを肩に乗せて演奏しながら歌うので、マイク片手に歌うのとは身体の感覚が変わります。なので、練習の時からストラップをつけ、たまには立って練習をすることで、ギターも声も支えられる身体と感覚が手に入りますよ。
③“ボーカル”の部分をおろそかにしない
やはり歌が大切なので、
『ギターの練習ばかりで歌の練習が出来なかった』
『ギターに気を取られて、弾き語りになると歌が下手になったように感じる』
こうなっちゃうと本末転倒。
よく、バンドの例えで
『ドラムは心臓、ボーカルは顔』
なんて言いますが、バンドだけでは無く弾き語りでも同じです。
顔ですよ! 表情!!
音楽の中で言葉を届けられるのは歌しかないんです。そのお顔が曇ったらもったいないので、大切にしていきましょう。動画の中でカレーライスに例えているのですが、美味しいカレールーだけじゃダメー!しっかり心を込めて炊いたお米で美味しい×美味しいでかけ合わせましょう。
ということで、練習前の大事なポイント3つをご理解して頂けましたか? ここからは実際に音を出してレッスンしていきましょう♪
■ -実技・ギター編- 課題曲で出てくる4コード
まず、何からはじめるべきか悩みますよね。結論から言うと、いきなり曲から練習しちゃいましょう。今回なんと、この企画の為に私が曲を作っちゃいました。
『♪Start up』という明るいアップテンポの曲です。
この楽曲は簡単なコードで構成しているので練習曲としてスタートしやすいと思います♪
まず初回のレッスンでは頭のサビで出てくる4つのギターコード「Am」「D」「G」「Em」に挑戦してみましょう♪
まずは上記のコードダイアグラム(※ギターコードの押さえ方)で指の形を見てみてください! 指の置き場はポピュラーなもので書いたのですが、GやEmに関しては中指位置に人差指が来る形でも問題ありません。
頭サビのコードは2拍ずつ進んでいます。弾き方はコードチェンジ時に1回“ジャラーン”と鳴らすだけでOKです!
コードの形を覚えたら、コードチェンジの練習をしていきましょう。
★メトロノームに合わせて練習しましょう!
BPM70からスタートして徐々にテンポup、BPM109でスムーズにコードチェンジ出来るようになるまで頑張りましょう。
★これも慣れてきたら、ギターの指板(※左手)を見ずに練習してみてください。
そしてお次は歌唱編〜!
■ -実技・歌唱編- 歌うための呼吸作り
音程、リズム、発声の基礎はもちろん大事なんですが、その前に"呼吸"を意識して歌ってみましょう。
ここからは、歌うために息を吸うことを“ブレス”と表記します。全ての歌はブレスで良し悪しが決まります。
メロディーを歌い切れる量のブレス、出来ていますか? ブレスで蓄えた息、使い切れていますか?
ブレスで蓄えた息の使い切りには、身体が影響してくるんです。ギターを弾く緊張感や、ちゃんと歌わなきゃという意識で、簡単に身体は緊張しちゃいます。その結果、しっかりとブレスが出来なくなり、声が苦しそうに固くなる、声が割れてしまう、ひっくり返るといった状態に繋がってしまいます。
息を吐くことをセーブすると余計に力が入ってしまうので、
ブレスでしっかり息を蓄え→しっかり息を使い切る→またしっかりとブレスする→繰り返し
これだけで歌いやすくなること間違いなしです。
ブレスの意識は、慣れればすぐに習得出来ますので、是非実践してみてください。
いかがでしたか? 歌は感情楽器です、心です。無表情にならないように表情と表現を忘れないで下さい!
今回の課題曲として書き下ろした「♪Start up」に、あなたの目標や情熱をリンクさせて歌って頂けると嬉しいです。
歌は、歌えば歌うほど見えてくる景色があります。どんな景色が見られるか、ここから楽しんでいきましょうね♪
それでは次回もお楽しみに〜!
【著者プロフィール】
橋村姫
1997年8月29日千葉県生まれ。シンガーソングライター、歌手。10歳からボーカルとギターを学び始め、15歳からシンガーソングライターとしての活動を始め歌の大会などで数々の賞を受賞。/昭和音楽大学短期大学部
優秀賞受賞し卒業/仮面ライダーギーツ挿入歌『日曜日のノラネコ』歌唱担当/現役ボイストレーナー/バンド"まだ見たことのないセカイ"ボーカル担当海外演奏なども行う。
・X(旧 Twitter)
https://x.com/Hime_Hashimura
・Instagram
https://www.instagram.com/hashimurahime/
・YouTube
https://youtube.com/@user-wy6dk2ch8t
キャラクターイラスト:すみかわ
Photo:domon
この記事を読んだ人におすすめの商品