使いこなせば百人力!マルチエフェクターのトリセツ【Go!Go! GUITAR プレイバック】


さまざまな機能を備え、初心者にも人気が高いマルチエフェクター。しかし、便利ゆえに使いこなすにはコツが必要だ。宝の持ち腐れになってしまわないよう、使い方の基本を紹介!

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マルチエフェクター(1)

多機能で持ち運びがしやすい!初心者や上級者にもオススメ
マルチエフェクターとは、多種多様なエフェクト/機能を搭載したペダル。一台でさまざまな効果を内蔵しているためコストパフォーマンスが高く、初心者からプロまで愛用者は多い。近年ではパソコンとの連携機能を備えた機種も多く、自宅練習や録音、ライブなどあらゆる場面で活躍。エレキのみならずアコギ用もある。一台で事足りるため持ち運びがラクで、セッティングの煩わしさや、ケーブル周りのトラブルが少ないといったメリットも。基本操作さえ覚えてしまえば、これほど便利なものはない!

 

マルチエフェクター(2)

マルチエフェクター(3)マルチエフェクター(4)

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マルチエフェクター(10)

 

マルチエフェクター(11)

1 音の完成形をイメージする
多機能なマルチを使う場合は特に、自分が鳴らしたい音の完成形をイメージしておくことで、音作りを格段にスムーズに行うことができる。どんな音を選択すればいいかわからない!という人は、下の表を参考にしよう。

【歪み系】

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【空間系】

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【その他】

マルチエフェクター(14)

 

2 便利だからこそ工夫が必要!時間をかけて慣れよう
マルチに限った話ではないが、時間をかけて使い方に慣れていくことが大切。多機能なため、効果や機能を把握したり使いこなすのに時間がかかるかもしれないが、根気よく向き合っていこう。

​​​​​​​3 ライブで焦らないよう機能を把握しておこう
ライブ中に使いこなせてこそ真のマルチマスター。演奏中に複数のサウンドを切り替えたい場合など、使い方に慣れておかないと焦ってしまうことも。使いたいパッチの番号も忘れないようにして、順番や配置も工夫しよう。​​​​​​​

 

マルチエフェクター(15)

マルチエフェクター(16)

BOSS GT-1

マルチエフェクター(17)

▲小型かつ軽量で、初心者にも使いやすい一台。今回は基本操作のみを紹介するが、108種類のエフェクトや、ユーザーメモリーとプリセットメモリーを各99個搭載しており、プロクオリティのパッチも無料ダウンロードできる。また、外部ペダルの接続端子も装備。価格はオープンプライス。

 

〈覚えておきたいマルチエフェクター用語〉
パッチ【patch】
●音作りの設定を保存したもの。パッチを呼び出すだけで、いつでも同じセッティングの音を鳴らすことができる。今回使用しているGT-1の場合、セッティングを変更できる“ユーザーパッチ”と、設定が固定されている“プリセットパッチ”がある。前者は保存するだけで自分が作った音をいつでも呼び出し可能。

バンク【bank】
●パッチの集合体。各バンクに複数のパッチを保存/呼び出しができる。機種によって1つのバンクに保存できるパッチの数や、バンクそのものの数は異なっている。またGT-1のようにこの機能を搭載していない機種もあるが、マルチを使う上で頻出する用語なので頭に入れておいてほしい。

プリセット【preset】
●メーカーいち推しのセッティング。数は多いが、ひとつひとつ研究すると勉強になるので、時間があるときは説明書のプリセット一覧表を見ながら実際に音を鳴らしてみてほしい。機種によってセッティングを上書きできるタイプと固定されているタイプがあるが、前者は初期化すれば元の設定に戻る。

■各エフェクトの効果を知ろう
新発見があるかも!? どんな音が鳴るか確認しよう

まずは各エフェクトがどんな音なのか確認しておくと、音の完成形をイメージしやすい(動画ではユーザーパッチをいじりながら各効果を紹介している)。“歪み系”という括りでも複数のエフェクトを内蔵しているぞ。時には初めて知るエフェクトと出会えたり、新発見がある場合も。さまざまなエフェクトのつまみを積極的にいじって、各パラメーターの挙動を把握することが大切だ。

エフェクトの種類を選ぶ

マルチエフェクター(18)

▲ややこしくならないよう、搭載されている順に試してみるのがベター。

矢印.png

つまみで調整しよう

マルチエフェクター(19)

▲余力があれば設定をその都度いじってみよう。GT-1の場合は直感的な操作がしやすい。

 

プリセットの内容を確認

マルチエフェクター(20)

▲メモリーエディットのボタンから、プリセットで使われているエフェクトを確認できるぞ。

 

ジャンルからも選べる

マルチエフェクター(21)

▲GT-1の場合は「ハードロック」など音楽ジャンルからプリセットを選べるので便利。

 

■GT-1に入っているプリセットの例
プリセット名と音色の紹介​​​​​​​

P01:HI GAIN STACK
強力な歪みでスタックアンプならではの迫力ある音色。バッキングやリフに◎

P02:TERA ECHO LEAD
独特の残響を活かしたエコー。ロングトーンにピッタリ!

P04:POWER METAL RIFF
迫力のある重低音が得られる、ハードロックやメタル向きのサウンド。

P07:FDR BLUES CRUNCH
オーソドックスなクランチサウンドが欲しい人にオススメ。

P11:AC SIM STRAIGHT
アコースティックシミュレーター。エレキギターでもアコギのような音色が得られる。

P12:ROYAL LEAD
70~80年代ロックを彷彿とさせるブリティッシュリードサウンド。

P27:DEEP DELAY & VIB
深いディレイとビブラートがかかったサウンド。

P45:KING OF BLUES
その名の通り、ブルースのリードにピッタリ! 

P50:70s US HARD ROCK
70年代のアメリカンハードロック風サウンド。

P68:YOU TWO
クリーンでのコードプレイに映えるディレイサウンド。

P71:SUPER CLEAN
アルペジオやカッティングに合う、透き通るようなクリーンサウンド。

P76:NY LEAD MODULATE
リードプレイに適したフランジャーサウンド。ジャズやフュージョンにも適している。

 

マルチエフェクター(22)

■自分で音作りをしたい場合
自分好みに作れれば一人前! ぜひとも挑戦を

用意されたセッティングをそのまま使うのではなく、自分好みに変更したり、ゼロから作ることができれば一人前。難しそう…と思うかもしれないが、GT-1の場合はユーザーパッチを元にエディット(編集)するだけなので、気負わなくても大丈夫! 現在鳴らしている音から直感的な操作で変更できる“イージーエディット”機能がオススメ。今回は触れていないが、もっと細かく設定を変えたい人は“エフェクトエディット”を使ってみよう。各エフェクトのパラメーターや接続順も変えることができるぞ。

〈直感的に操作できるイージーエディット〉​​​​​​​​​​​​​​

TONE​​​​​​​

マルチエフェクター(23)
▲音の歪みのタイプを変更できる。クリーン設定も選択可能。​​​​​​​

 

VIBES

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▲音の揺らぎ設定を変更したり、付加したりできる。​​​​​​​

 

ECHO

マルチエフェクター(25)

▲残響のタイプを変更可能。なお、すべての数値を1にすると、クリーンサウンドに。​​​​​​​

 

■使いこなしたい便利機能を紹介

チューナーも内蔵している!

マルチエフェクター(26)

▲フットスイッチのライトを利用した、視認性抜群のチューナーを装備。ライブ中にサッとチューニングできるよう、呼び出し方をあらかじめ覚えておこう。

 

自宅練習に便利なヘッドフォン端子

マルチエフェクター(27)

▲ヘッドフォン端子があると、アンプに接続しなくても自宅練習や音作りができる。さまざまなアンプの音色を再現してくれるアンプシミュレート機能も装備している。

 

フットスイッチを活用しよう

マルチエフェクター(28)

▲音色の切り替えやオン/オフなど、フットスイッチを上手く活用することが、マルチ使いこなしの鍵と言っても過言ではない! 機種によって使い方が異なるので、説明書をよく読もう。​​​​​​​

 

 

(Go!Go! GUITAR 2017年8月号に掲載した内容を再編集したものです)

 

Edit:溝口元海

 

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