
皆さんこんにちは、橋村 姫です!
今日は歌唱レベルup編第三弾。
前回は呼吸コントロールからできるボーカルテクニックをいくつか紹介しました。
今回は自分の身体、ボディ・マッピングをより知ることによって得られる歌唱時の 共鳴コントロールや歌声の安定をテーマに一緒に勉強していきましょう♪
◆この記事で学べること
・声の“抜け感”とは?
・軟口蓋の上下による音の変化
・舌根と下顎の筋肉運動を理解して肉厚な声をGETしよう
■ 声の“抜け感”とは?
皆さんはここまでボーカルや歌唱について学んでいる中で“抜け感”という言葉を聞いたことがないでしょうか?
言葉の雰囲気的に、声が透けているような透明度の高い声質のイメージや優しい感じなどを想像しませんか?
そのイメージ、だいたいは合ってます◎
がちゃんと説明をすると
● 共鳴腔を広く使って倍音を鳴らす
● 発声時の息の流れを早く送ってあげる発声法 (倍音の鳴りが硬くきつい音にならない)
● マイク乗りの良い声
ということを意識すると、響きのある伸びやかな抜け感のある声で歌うことができます。
主にvol.8でお伝えした共鳴腔の意識とブレスコントロールをしっかりすることで感覚を掴めると思うので難しく考えないで大丈夫!
これを習得すると歌唱フレーズの語尾など、より自由度高く歌うことができるようになります♪
■ 軟口蓋の上下による音の変化
次は声の密度感(倍音の強さ硬さなどの質感のコントロール)について勉強していきましょう♪
☑︎口の中の天井を舌で触ってみて下さい。
その後方には“軟口蓋 -なんこうがい-”という器官があります。
※軟口蓋は鼻腔と口腔を遮断する柔らかいひだのようなものです。
1 開放時
下顎を緩めて鼻から匂いを嗅ぐときのような表情筋の解放ができていると軟口蓋が下がっている(※開いている)状態になり、共鳴を深く使えるので響きが柔らかい深い声を発声しやすい状態です。
2 閉鎖時
軟口蓋が上がっている(閉鎖している)、下顎が上顎に近い状態(母音「い」行など、)だとより軟口蓋の閉鎖を感じやすいです。共鳴を散らさずに上顎に音を集めるようなイメージで鳴らす。
■ 舌根と下顎の筋肉運動を理解して肉厚な声をGETしよう
私たちの発声を支える上で大事なポイントは共鳴腔だけではなく、舌、下顎をコントロールできるようになることも大切です!
“舌骨上筋群 -ぜっこつじょうきんぐん-”
という舌に力を入れると顎の下が動く部分があると思います。
そこを柔軟に使ってあげられるように私たちは母音の形や子音発音時に舌のつける位置、口腔をしっかり開くということをトレーニングしています。
歌を歌っているとだんだん力んだり、喉が締まったりするような感覚になる経験はないでしょうか?
これは咽頭が食いしばりによって上に引っ張られて負荷がかかってしまっている状態なのです。
そういったときは舌と下顎と声帯は筋肉で繋がっているという意識を持って下顎から緩めてあげると、声に深みも出やすく気管も広がり深い呼吸ができることから声質の安定と倍音のある声を発声することができます。
こういった自分自身の身体や頭蓋の内側への影響を理解して自分のリアルタイムで起こっている発声時の身体(ボディ・マッピング)をイメージしながら練習をすることで上達へ繋がりやすいです!
今回のコラムでは器官や筋肉の名前などボーカルはぜひ知っていてほしいものたちも紹介しました!
実際の発声練習で声を出しながら感覚をどんどん掴んでもらえたら嬉しいです♪
次回はボーカルレベルアップ編最終回!
課題曲「♪Sing@sign」に声の表現、感情を乗せて歌えるよう、メンタリティな部分とテクニカルを混ぜてトライしてみましょう!
それではまた次回のレッスンで会いましょう♪
イラスト:すみかわ https://x.com/SUMiKAWA8v
写真:domon https://x.com/jjdmn
【著者プロフィール】
橋村姫
1997年8月29日千葉県生まれ。シンガーソングライター、歌手。10歳からボーカルとギターを学び始め、15歳からシンガーソングライターとしての活動を始め歌の大会などで数々の賞を受賞。/昭和音楽大学短期大学部 優秀賞受賞し卒業/仮面ライダーギーツ挿入歌『日曜日のノラネコ』/おはスタ内放送アニメ『あげおとティム テーマ』歌唱担当/現役ボイストレーナー/ボーカルディレクター/バンド“Lareru”ギターボーカルを担当する。
橋村姫アカウント
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・配信リリース
https://www.tunecore.co.jp/artists/Hime-Hashimura?lang=ja
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