【楽譜の読み方#15】プラルトリラーとモルデント

音楽の世界に足を踏み入れるにあたり、最初のステップは楽譜の読み方を理解することです。楽譜は音楽の言語であり、その記号や表現は演奏者が楽曲を理解し、表現をする手助けをしてくれます。
本シリーズでは、初めて楽譜に触れる方にも、既に演奏経験のある方にもわかりやすいよう、音符やリズム、様々な記号や用語に焦点を当て楽譜の読み方を解説していきます。

プラルトリラー(pralltriller

プラルトリラーとは?

「短いトリル」とも呼ばれ、記号のついた音(元の音)と1つ上の音を素早く1度だけ往復する奏法です。トリルが元の音と上の音をすばやく繰り返すのに対し、プラルトリラーは短く、シンプルに装飾し楽曲に軽やかなアクセントを加えます。プラルトリラーの記号は、音符の上に短い波線で記されます。

 


プラルトリラーの演奏方法

譜例を使って、一般的な演奏方法をご紹介します

 

譜例1

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【演奏方法】

プラルトリラー記号のついた「レ」と1つ上の「ミ」を1度だけ往復し、素早く「レミレ」と演奏します。


プラルトリラーもトリル同様に、作曲された時代や作曲者の意図、演奏者の解釈によって開始音や往復回数の違いによる他の演奏方法があります。

 

 

モルデント(mordent

モルデントとは?

プラルトリラーと反対に、記号のついた音(元の音)と1つ下の音を素早く1度だけ往復する奏法で、音に短いアクセントを加えます。モルデントの記号は、波線に縦の短い線で記されます。

 

モルデントの演奏方法

譜例を使って、一般的な演奏方法についてご紹介します。

 

譜例2

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【演奏方法】
モルデント記号のついた「レ」と1つ下の「ド」を1度だけ往復し、素早く「レドレ」と演奏します。

 

モルデントも、作曲された時代や作曲者の意図、演奏者の解釈によって他にも演奏方法があります。

 

装飾記号の演奏には技術が求められますが、同時に演奏者に与えられる自由も多く、楽曲の解釈を通じて個性を発揮できる部分でもあります。ぜひたくさんの演奏を重ね、自分の解釈を通じたオリジナルの演奏習得を目指して下さい。

「楽譜の読み方」は今回で最終回です!全15回の「楽譜の読み方」を、皆さまの演奏にお役立ていただけましたら幸いです。

 

 


楽譜の読み方を基礎から学習したい方に

楽譜の読み方を体系的に学習したい方に

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