リコーダーJP
RB-040 テレマン 装飾範例つきソナタ 第11番 ヘ短調
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★冊子・・・A5サイズ 24ページ
・リコーダーパート譜
・伴奏譜(スコア)
・曲目解説
★CD・・・1枚
収録内容
(1)各楽章につきモダンピッチ(A=440Hz)の伴奏
(2)各楽章につきバロックピッチ(A=415Hz)の伴奏
(3)各楽章につきリコーダーの演奏を合わせた演奏例
(4)ボーナストラックとして各楽章につき(1)と異なるテンポによる伴奏をいくつか収録
※チェンバロ伴奏演奏はすべて石田誠司 (デジタルサンプリング音源使用)
★解題★
『装飾範例つきソナタ集』は、緩徐楽章について、作曲者自身が装飾のお手本を示して、アマチュアの学習の便に供しようというコンセプトのソナタ集です。第1番~第6番が「ヴァイオリンまたは横吹きフルート用」(1728年)、第7番~第12番が「横吹きフルートまたはヴァイオリン用」(1732年)として、いずれもハンブルグで出版されました。
そういうわけで、残念ながらアルトリコーダー用の版は伝わっていません。しかし、使われている音域をみると、最高音がかなり低めに押さえられており、3度ほど高く移調してアルトリコーダーに転用することをきっと視野に入れていたろうと推測できます。いずれにせよ、いつもアマチュア愛好家の必要に応えようとしていたテレマンならではのアイデアが形になった、すばらしい作品集です。
★解説★
第1楽章はアンダンテ(歩くように)と指定され、4分の4拍子です。この楽章に、テレマンによる「装飾範例」が併記されています。装飾を行わない元のほうでもそんなに大雑把なものではなく、部分的には32分音符まで登場するほどなので、これを装飾した範例のほうは32分音符がふんだんに用いられたキメ細かい動きになっています。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子で、テレマンらしいスポーティーな魅力のあふれる傑作楽章です。ただ、リコーダーではヘ短調というやや難しい調になっていますので、部分的にはかなり難しいクロスフィンガリングがあります。
第3楽章はテンポ・ジュースト(一定のテンポで)と指定され、4分の3拍子です。おだやかで美しい曲ですが、分散和音音型をスラーできれいに奏するのはなかなか難しく、運指技術の差が出てしまいやすそうです。
第4楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、8分の3拍子。やや自由なロンド形式とみてよいでしょう。ロンド主題は多彩なリズム型を用い、「ひとり2声部」になるモチーフ(5~8小節)を効果的に用いた印象的なものです。第1副主題部は変イ長調に始まり、途中変ロ短調を通ったあと、最後はハ短調で華やかな2声部のモチーフで終わる、いくらか「展開部」的な匂いもあるものです。続いてロンド主題を繰り返したあと、第2副主題部は完全にヘ長調になり、やや時代を先取りした感のあるチャーミングなエピソードです。そのあと、単純にロンド主題を回帰させるのでなく、一度、第1副主題を回想し、さらにロンド主題を長調で示すなどの変化をみせ、いわば「第2の展開部」のような音楽。そして、最後にロンド主題で全体をしめくくります。
第5楽章は再びアレグロで、4分の2拍子の短い楽章です。弱拍から始まるのが独特な感じです。32分音符を含む速いスラーのモチーフにクロスフィンガリングが含まれ、なかなかやっかいですが、軽妙な面白い終曲です。
※ 演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B3)
第1楽章・テレマンによる装飾例(C2)
第2楽章(C2)
第3楽章(B3)
第4楽章(C2)
第5楽章(C1)
※カッコ内の表記は指回り難度です
G. P. テレマン
~~家庭音楽の大家~~
★当時人気最高の作曲家★
ゲオルク・フォリップ・テレマンは、バッハやヘンデルと同世代の作曲家で、存命のころはバッハやヘンデル以上に有名で人気があった作曲家だったそうです。
また、テレマンはなかなかのアイディアマンでもありました。「メトーディッシュゾナーテン(装飾範例つきソナタ)」などと呼ばれている作品集は、華麗な変奏・装飾のテクニックをアマチュアが身につけるために、普通の楽譜とともに、作曲者自身が変奏・装飾の例をつくって、併記してありました。これによって、アマチュア奏者が変奏・装飾のコツを身につけられるようにという配慮だったわけですね。あたたかみがあってわかりやすい作風とともに、そんなところにも人気の秘密があったのかもしれません。
★リコーダー曲の作曲家としてのテレマン★
テレマンはたいへんたくさんの家庭用音楽を書き残した人ですから、当然、当時の代表的な楽器のひとつであったリコーダーを用いる作品もたくさんあります。テレマン自身、リコーダーを独習してじょうずに演奏した名人であったらしいですから、なおさらです。いろいろなほかの楽器と組み合わせた曲(トリオソナタや協奏曲など)も多数あるなか、チェンバロ伴奏で演奏できる本格独奏ソナタということになると、7曲ぐらいになるようです。
※後記 その後「ソナチネ」ハ短調・イ短調の楽譜が発見されましたので、これを加えると9曲になります。
また、通奏低音をともなわないリコーダー二重奏の名作もたくさんありますし、無伴奏の独奏ファンタジー(フルート用)もよくリコーダーでも演奏されます。
商品詳細
発売日 |
2017/12/1 |
サイズ |
A5 |
ページ数 |
24 |
JAN |
4571325247075 |
ISBN |
9784862666864 |
楽器 |
リコーダー |
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