(株)新潮社
文庫 音楽 小澤征爾・武満 徹
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音楽との出会い、恩師カラヤンやストラヴィンスキーのこと、現代音楽の可能性――。
日本を代表する音楽家二人の鋭い提言。詳細な年譜、ディスコグラフィを付す。
外国人音楽家の来日ラッシュ、ピアノ教室の繁盛、演奏技術の向上、オーディオ装置の発達など、現在の日本の音楽環境は異様な繁栄を見せている。だがそこには、自ら音楽にかかわっていく歓びと興奮が欠けていないだろうか?あまりに容易に〈音楽〉が手に入るために、感動が稀薄になってはいないだろうか?
――現代を代表する二人の天才音楽家による鋭い提言。写真多数収録。解説:細野晴臣。
【目次】
I
音楽との最初の出会いは?
受け身の音楽は音楽ではない
日本人の耳、西洋人の耳
教えることは麻薬的
歓びが湧いてくる
音楽の聴き方、習い方
愛がたりない
II
北京のブラームスから
甘ったれた日本の音楽社会
中国音楽の新しい顔
芸術家は千人の外交官
僕の先生 斎藤秀雄、ミュンシュ、カラヤン
最後の演奏会
僕の恩師 清瀬保二、ストラヴィンスキー、メシアン
土地固有のオーケストラ
III
同時代の音が聴こえる
国家と芸術家
「御上の音楽」意識とオペラ座
みそ汁とパスポート
社会主義国と音楽家
二人のゼルキン氏
後記 武満徹
解説 細野晴臣
小澤征爾年譜 小澤幹雄
武満徹年譜秋山邦晴
武満徹ディスコグラフィ 秋山邦晴
小澤征爾ディスコグラフィ 海老原進一郎
小澤征爾
1935(昭和10)年、奉天(中国・現瀋陽)生れ。成城学園中学・高校を経て、桐朋学園で斎藤秀雄に指揮を学ぶ。1959年、仏・ブザンソンで行われたオーケストラ指揮者国際コンクールで第1位を獲得。ヘルベルト・フォン・カラヤン、レナード・バーンスタインに師事し、1961年ニューヨーク・フィルの副指揮者となる。その後、トロント交響楽団、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督などを経て、1973年からボストン交響楽団の音楽監督を29年にわたり務めた。2002年、日本人として初めてウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートを指揮し、同年秋にはウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任(~2010)。2008年、文化勲章受章。現在、サイトウ・キネン・フェスティバル松本総監督、小澤征爾音楽塾塾長、小澤国際室内楽アカデミー奥志賀主宰、新日本フィルハーモニー交響楽団桂冠名誉指揮者、水戸室内管弦楽団顧問として活躍中。
武満徹(1930-1996)
東京生れ。清瀬保二に作曲を師事。1951年、湯浅譲二や秋山邦晴らと芸術グループ〈実験工房〉を結成。1957年、東京交響楽団の委嘱で『弦楽のためのレクイエム』を作曲、以後、『テクステュアズ』『地平線のドーリア』『ノヴェンバー・ステップス』『遠い呼び声の彼方へ!』など次々に名作を発表。『砂の女』など映画音楽も精力的に手がけ、著書も多い。尾高賞、芸術院賞ほか、外国の賞も多数受賞し、20世紀を代表する作曲家と目されている。
商品詳細
発売日 |
1984/5/29 |
サイズ |
文庫型 |
ISBN |
9784101228037 |
楽器 |
書籍 |
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