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SR-142 ヴァレンタイン ソナタ集 第10巻

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SR-142 ヴァレンタイン ソナタ集 第10巻

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ソナタ ハ長調 作品3-4

★解題★

 ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。


★解説★

 4つの楽章から成り、緩急緩急の構成です。4分の3拍子の楽章が3つ続くのはやや異例かも知れません。

 第1楽章はラルゴ(広々と)、4分の3拍子です。独奏パートには前半の途中から付点の跳ねるリズムが登場し、後半に入ると跳ねるリズムが支配的になります。ところが低音はずっと八分音符の均分リズムによる伴奏を最後まで貫きますので、その意味での独奏パートとの衝突が、全体を通じての味になっています。

 第2楽章はコレンテと題され、アレグロ(快活に)、4分の3拍子です。八分音符の動きが中心で、分散和音や2声部音型も駆使して、生き生きとした、また多彩な表情の音楽を繰り広げます。音楽演奏の楽しさに満ちた佳品です。

 第3楽章はアダージョ(ゆっくりと)と指定されたサラバンドで、またも4分の3拍子。第1楽章とよく似た主題で始まり、こじんまりと品良くまとめれています。

 第4楽章は再びアレグロで、8分の6拍子のジーグです。非常に生きのいい主題で始まり、比較的大きな跳躍を多用した、生命感に満ちたすぐれた終曲になっています。
 
 
 ソナタ イ短調 作品3-5
 
 ★解題★

 ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。


★解説★

4つの楽章から成る、やさしく演奏できて、ちょっとこぢんまりした素敵なソナタです。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子です。物寂しげなテーマで始まり、全体に少し打ち沈んだ風情。収束あたりで途中は少し気持ちの高揚もありますが、それもエコーで繰り返されることで結局は沈み込みます。しかしけっして陰鬱な曲ではありません。かるい寂寞か憂愁といったところ。

 第2楽章はアレグロ(快活に)と指定された4分の3拍子のコレンテ(クーラント)です。2拍目の裏拍からフレーズのが独特で、入り間違えないようにちょっと注意が要ります。「ひとり2声」になるジグザグ音型が活躍します。ずっと元気に音楽を進めてきましたが、収束になって出てくる下行ゼクエンツが、やはりエコーで2度目は少し装飾を加えてピアノで奏されると、また少しもの寂しさがよみがえるかも。

 第3楽章は4分の3拍子のサラバンドで、ラルゴ(広びろと)と指定されています。ここまで3楽章連続で4分の3拍子というのも、やや異例のことです。2拍目から始まるフレーズで開始されますが、何とも独特な語り口で、不思議な音楽です。そして、やはりほのかに漂う寂寥感。

 第4楽章は再びアレグロで、8分の6拍子。まぁジーグなのでしょう。ひとこと言っては口をつぐむのが特徴的です。例外として、前半最後に7小節ほど連続、後半の中ほどに4小節ほど連続で一息に話すところが続けて2箇所ありますが、まぁ少し長く言葉を継ぐのはそれぐらいで、あとはほとんど2小節ずつで言葉を切って語っていきます。しかし、実は話は続いているのですから、フレーズをなるべく長くとらえて歌い継ぐように演奏するほうがいいでしょう。
 
 
 ソナタ 二短調 作品3-6
 
 ★解題★

 ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。


★解説★

 緩急緩急の4楽章から成ります。両端楽章は比較的普通なのですが、第2・第3楽章は非常に特異な音楽で、作曲者の意欲と充実を感じさせます。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子です。低音が同度カノンふうにリコーダーを追いかける形の比較的平凡な開始ですが、長調に転じてサッと前半をしめくくる手際はなかなか非凡です。後半は三連符を用いたモチーフで低音とかけあいを演じ、間もなく収束に入ります。

 第2楽章はアレグロ(快活に)と指定され、アルマンドと題されています。1小節半という変則的な長さのフレーズをしきりと用いながら、ユーモラスに音楽を進めます。後半に入るとふつうの偶数小節数のフレーズの音楽になって、上行と下行のゼクエンツを中心にテーマの展開。そしてテーマが再現したかと思うと、ここで16分音符が初めて登場し、いい調子でかっとばしてきた初見演奏者はここで泡を食うことになります。

 第3楽章はアダージョ(ゆっくりと)、2分の3拍子、ニ短調の属調であるイ短調で書かれています。最初は、独奏楽器が半音階的な動きをみせて少し波乱含みではあるものの、まずはわかりやすくイ短調のフレーズを形成しますが、その先は何とも独特なモヤがかかったような音楽で、ト短調、ヘ短調、を経てニ短調へと揺れ動き、いったんニ短調で終止しますが、最後はもう1度イ短調で終止し直します。

 第4楽章はアレグロのジークで、8分の3拍子です。これはまさに活発に踊りながら駆け抜けるイタリアふうジークの典型的な音楽で、前半、後半をそれぞれ繰り返して姿よくまとめられています。

収載曲

[1] ヴァレンタイン ソナタ ハ長調 作品3-4
[2] ヴァレンタイン ソナタ イ短調 作品3-5
[3] ヴァレンタイン ソナタ ニ短調 作品3-6

商品詳細

発売日 2022/5/1
ページ数 44
JAN 4571325251140
ISBN 9784862660268
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