〜ギターの壁を超える10のエピソード〜 ザセツ君が行く! EPISODE1 セーハができない【Go!Go! GUITAR プレイバック】
1人でギターの練習をしていると、知らぬ間に間違ったやり方をしているなんてことがある。言葉は知っていても、実際にどうやるか分からなくて、「変なクセが付いちゃった!」な~んて結果にもなりかねない。方向を間違うことはあっても努力だけは怠らないザセツ君と、ギター奏法の基礎を一緒に学んでいこう! 【プロフィール】 左:ザセツ君 (本名: 財園寺せつ夫) 15歳、高校1年生。高校入学と同時にギターを始め、日々練習に明け暮れる。学園祭でのステージ・デビューを夢見ているが、ちょっとだけ視野が狭く、思い込みの激しい性格が災いすることがしばしば……。 右:ジョン先生 ザセツ君が通う高校の英語(グラマー)教師で、軽音部の顧問。名前だけで選んだ妻のヨーコには頭が上がらない自称・永遠の40歳。 解説/竹内一弘 マンガ/ Dobby. ◉押弦位置がフレットから離れてる 音がビビったり、弦をはじいてもポコっという音しか出ないのは、弦とフレットがきちんと密着していないからだ。多くの場合、ビビりは力の問題じゃなく弦を押さえる位置に原因がある。そう、フレットと指との距離だ。 ◉人差指の位置に無頓着じゃない? 確かにきっちりセーハできているし、力いっぱい押さえているんだけど、どうも2、3弦の音が綺麗に出ない。そんなときは慌てず騒がず、セーハしている人差指の状態をよ〜く観察してみよう。少し斜めにしたり位置をズラすだけで状況は一変するぞ。 ◉そのナット、高くない? 「ええ高いですよ、だって1年もお小遣いを貯めて買ったんですから」。いやそうではなく……Highのこと、ナットのた・か・さ。ナットとは、ヘッドと指板の境目にある弦の支点となる、弦の間隔や高さを決めたりする重要なパーツなんだ。 弦の振動をしっかり受け止めるためには、弦とフレットが密着していなければならない。できるだけラクにその状態にするには、フレットに近い位置(キワ)を押弦するんだ。特にフレットの間隔が広いローポジションでは押弦する位置がかなり重要になる。 指は一直線ではないし皮膚は柔らかいので、弦がちょうど関節の窪みにはまっていたり、柔らかい部分で押弦していたりで、実は弦を上からしっかり押さえられていないことがある。ローコードのFの2弦やFm の3弦がきっちり鳴らない原因の多くはコレだ。そんなときは人差指を1弦側⇔6弦側へ少しずらして関節がはまらない位置を探ってみよう。 もう1つのポイントは指の腹で押さえないこと。指の側面で押弦すれば力がロスなく弦に伝わるので、軽い力でもきっちりセーハできるようになる。これらを踏まえてEx-1を弾いてみよう。...