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【楽譜の読み方#12】ビス(bis)、テル(ter)、クァテル(quater)

【楽譜の読み方#12】ビス(bis)、テル(ter)、クァテル(quater)

音楽の世界に足を踏み入れるにあたり、最初のステップは楽譜の読み方を理解することです。楽譜は音楽の言語であり、その記号や表現は演奏者が楽曲を理解し、表現をする手助けをしてくれます。 本シリーズでは、初めて楽譜に触れる方にも、既に演奏経験のある方にもわかりやすいよう、音符やリズム、様々な記号や用語に焦点を当て楽譜の読み方を解説していきます。 今回は、少しマニアックな反復記号「ビス(bis)」「テル(ter)」「クァテル(quater)」について説明します。 ビス(bis)、テル(ter)、クァテル(quater) 曲の繰り返しに一番よく使うのは「リピート記号」や「1番カッコ」などですが、バンドスコアやオーケストラでは「bis」や「ter」、「quater」といった表記をすることがあります。 いずれもラテン語で「bis」は「2回」、「ter」は「3回」、「quater」は「4回」を意味し、記号で囲われた範囲を繰り返して演奏することを指示します。 【譜例】 bisは2回なので、演奏順はA→B→C→D→C→D→E terは3回なので、演奏順はA→B→C→D→C→D→C→D→E quaterは4回なので、演奏順はA→B→C→D→C→D→C→D→C→D→E   なじみのないラテン語で慣れてないと見落としてしまいますので、ぜひ覚えておいてくださいね。 次回は「アルペジオとグリッサンド」について解説します。 ▼その他の反復記号については以下の記事をチェック! 【楽譜の読み方#06】リピート記号、1番カッコ、2番カッコ 【楽譜の読み方#07】ダ・カーポ、ダル・セーニョとフィーネ 【楽譜の読み方#08】コーダ、トゥ・コーダ   【楽譜の読み方】をもっと見る→   楽譜の読み方を基礎から学習したい方に すぐわかる!! 楽譜の読み方入門 できる ゼロからはじめる楽譜&リズムの読み方超入門 読む・聴く・書くで楽しくおぼえられる! 楽譜がスラスラ読める本 書いて覚える徹底!!譜読/導入編 楽譜の読み方を体系的に学習したい方に 先生のための楽典入門 これだけは知っておきたい楽譜のしくみ 音楽力を伸ばす「譜読み」の基本~楽譜攻略13のステップ~ 音楽の基礎-音楽理解はじめの一歩...

【楽譜の読み方#11】オッターヴァ(8va)

【楽譜の読み方#11】オッターヴァ(8va)

音楽の世界に足を踏み入れるにあたり、最初のステップは楽譜の読み方を理解することです。楽譜は音楽の言語であり、その記号や表現は演奏者が楽曲を理解し、表現をする手助けをしてくれます。 本シリーズでは、初めて楽譜に触れる方にも、既に演奏経験のある方にもわかりやすいよう、音符やリズム、様々な記号や用語に焦点を当て楽譜の読み方を解説していきます。 今回は、音域の広い曲を楽譜上で表すのに便利な「オクターブ記号」について説明します。 オッターヴァ(ottava / 8va) オッターヴァとは オッターヴァはイタリア語で「オクターブ(8度)」を意味し、楽譜において音符の高さを1オクターブ上または下で演奏することを指示するオクターブ記号です。省略して「8va」と記されます。 オッターヴァを示す記号が音符やフレーズの上に記される場合は1オクターブ上げて演奏し、音符やフレーズの下に記される場合は1オクターブ下げて演奏します。(記号の種類は後述) オッターヴァを使う理由 ピアノのように音域の広い楽器では、あっという間に音符が五線を超過して何重もの加線が必要となることがあります。このように非常に楽譜が読みにくくなったときに「オッターヴァ」は登場します。 例えば、このような楽譜が… ↓↓↓↓↓ オッターヴァ(8va)を使うことで、楽譜が簡潔になり読みやすくなります。 オッターヴァ・アルタとオッターヴァ・バッサ オッターヴァ・アルタ(8va alta / ottava alta) アルタはイタリア語で「高い」を意味し、オッターヴァ・アルタは、1オクターブ上で演奏することを示します。音符の上に「8va」と記され、適用範囲が破線カッコで囲まれています。「8va alta」や「8」と記載されることもあります。 なお、2オクターブ上げて演奏する場合は、「15ma(クィンディチェジマ・アルタ)」と記されます。(慣例的に16ma / 15va/ 16vaと表記されることもある) オッターヴァ・バッサ(8vb / 8va bassa...

〜ギターの壁を超える10のエピソード〜 ザセツ君が行く! EPISODE9 チョーキングができない【Go!Go! GUITAR プレイバック】

〜ギターの壁を超える10のエピソード〜 ザセツ君が行く! EPISODE9 チョーキングができない【Go!Go! GUITAR プレイバック】

1人でギターの練習をしていると、知らぬ間に間違ったやり方をしているなんてことがある。言葉は知っていても、実際にどうやるか分からなくて、「変なクセがついちゃった!」な〜んて結果にもなりかねない。方向を間違うことはあっても努力だけは怠らないザセツ君と、ギター奏法の基礎を一緒に学んでいこう!     【プロフィール】 左:ザセツ君 (本名: 財園寺せつ夫) 冬休みにテクニックを上げようと、母の実家がある青森にまでギターを持っていくザセツ君。じいちゃんの津軽三味線の速弾き?!に目が釘付け。ギター魂がさらに燃えます! 今年もヨロシクお願いします! 右:ジミ先生 物理の先生で科学部の顧問。エフェクター作りが趣味で、エレキのことはこの人に訊け!と評判。老けてみられるが実は27歳。日サロ通いが欠かせない。 解説/竹内一弘 マンガ/ Dobby.   ◉指の力でどうにかしようと思っている  チョーキングすると指が疲れる、音程が不安定、一定の音程をキープできない、こんな症状に悩んでいる初心者は多いハズ。これはほとんどの場合、正しいフォームを知らないことが原因なんだ。それさえマスターすれば、チョーキングは簡単だよ。 ◉弦高が合ってない  キミのギターはチョーキングに適した弦高になっているかな? 意外に盲点なんだけど、弦高とチョーキングは密接な関係にあるんだ。正しいフォームと正しい弦高、この2つをチェックすれば、それだけで一気にチョーキングをマスターできる可能性があるんだ。 ◉チョーキング音痴  チョーキングはできるけど、どうも響きがカッコ悪いというキミ。それはきっとチョーキング音痴だね。チョーキングでどのくらい音程を上げるかは耳だけが頼りなんだ。なぜなら、弦の太さやギターによって、チョーキングの力加減はまったく違うんだから。    安定したチョーキングのための3つのポイントを解説しよう。①薬指でチョーキングするなら、人差指、中指も合わせてぴったり揃える。こうしないと指に力が入らないよ。②関節の曲がり具合を変えてはいけない。チョーキング前の指の状態をずっとキープするんだ。③指の力ではなく、手首の回転でチョーキングしよう。ドアノブを回すときの手首の動きを想像して欲しい。指は固定して手首だけで回転させるよね。チョーキングの正しいフォームはまさにこの動きなんだ(図1)。      弦高とは弦と指板の距離のことだ。図2のように、正しい弦高ならチョーキングする隣の弦は指先に当たる。しかし、弦高が低すぎたり高すぎたりすると、隣の弦が指に乗っかったり、潜り込んだりしてチョーキングどころではなくなるんだ。弦高の目安としては、12フレットの頂点から弦の下側までの距離が6弦=3mm、1弦=2mmといったところ(図3)。 弦高調整の方法はギターによって違うけど、一般的なレスポールタイプとストラトタイプで解説しよう。レスポールタイプの弦高調整は簡単で、ブリッジの両端についている円盤形の板を回すだけ(図4)。ストラトタイプは、ブリッジサドルの弦高調整用の穴に六角レンチを差し込んで回す(図5)。弦ごとに調整するのだけど、各弦の弦高が指板のアール(丸み)と一致するように調節するのがコツだ(図6)。必ず弦を緩めてから弦高を変更し、調整が終わったらチューニングをして確かめる。この作業を繰り返して、ベストな弦高を手に入れよう。      チョーキングで1音分音程を上げる場合だけど、どの程度の力でチョーキングするかは指の感覚ではなく耳で判断しよう。というのも、同じ1音チョーキングでも弦によって、ポジションによって力加減がまったく違うからだ。耳を鍛える方法として、まず1音(2フレット)上の実音を弾いて音程を記憶してから、同じ音程になるようにチョーキングしよう(Ex-1)。 また、チョーキングした音と同じ音(隣の弦)を同時に鳴らしてうねりがなければ正しい音程だと判断できる(Ex-2)。ストラトタイプはトレモロユニットのバネがチョーキングによって伸びるため(つまり音程が下がる)、レスポールタイプよりも多めにチョーキングしなければならないこともあるよ。    ...

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第6回「踏むだけで目立っちゃう!? ワウペダルでグルーヴィーなカッティングからカオスなソロまで弾き倒そう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第6回「踏むだけで目立っちゃう!? ワウペダルでグルーヴィーなカッティングからカオスなソロまで弾き倒そう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

  基本テクニックはひととおり覚えて人並みにギターの演奏はできる、と思っているそこのアナタ! 本当に弾けていますか? なんとなく弾ける“つもり”になっていませんか?? コツコツ練習しなければいけないのは速弾きやハイテクプレイばかりではありません! 基本的なテクニックこそ、実は日々の積み重ねや意識が大切なのです!! ここではプロだから教えられる、演奏テクニックに本当に大切な意識と練習を伝授します! 解説・模範演奏/生本直毅 ◆この記事で学べること ・ギタープレイの幅を拡げるワウペダルの魅力 ・押さえておきたいワウペダルの基礎知識 ・実践! ワウペダル練習フレーズ     ■ ギタープレイの幅を拡げるワウペダルの魅力    ほとんどのギタリストのエフェクターボードに組み込まれているであろうエフェクター、それが今回取り上げる「ワウペダル」です!  ワウペダルとは、ペダルを踏むことで強調したりカットしたりする音の周波数帯を変化させて、モコモコした音からキャンキャンした音までをスムーズに変化させていくことができるエフェクターです! …と言われてもイメージがつかない方もいるでしょう。  ギターの音を、まるで人が喋ってるかのようにウネウネさせることができるエフェクターと言ったほうがイメージつきやすいかもしれませんね! 有名なところだと、ジミ・ヘンドリックスの「Voodoo Child(Slight Return)」のイントロや、クリームの「White Room」のギターソロ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「Bulls On Parade」のリフ、ガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child O’ Mine」のギターソロなど。その他にも、ジェームス・ブラウン、カーティス・メイフィールド、テンプテーションズなどの、ファンク・ソウル系の曲でワウペダルを使ったカッティングをよく聴くことができます!  ワウペダルサウンドの特徴は、その名のとおり「ワウワウ」と喋っているような音になることです。ファンクなどでよく登場する、「チャカポコチャカポコ~」と聴こえるギターのカッティングはまさにワウペダルを使った王道中の王道プレイ、誰もが耳にしたことがあるでしょう!...

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第5回「アームを使って、心を揺らせ!!! 音程の自由を手に入れ、感情を爆発させよう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第5回「アームを使って、心を揺らせ!!! 音程の自由を手に入れ、感情を爆発させよう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

  基本テクニックはひととおり覚えて人並みにギターの演奏はできる、と思っているそこのアナタ! 本当に弾けていますか? なんとなく弾ける“つもり”になっていませんか?? コツコツ練習しなければいけないのは速弾きやハイテクプレイばかりではありません! 基本的なテクニックこそ、実は日々の積み重ねや意識が大切なのです!! ここではプロだから教えられる、演奏テクニックに本当に大切な意識と練習を伝授します! 解説・模範演奏/生本直毅 ◆この記事で学べること ・アームの名手たち ・アーミングの基本 ・実践! アーミング練習フレーズ     ■ アームの名手たち    音程を繊細に揺らしたり、大胆に揺らしたり、時に「ギュワ〜ン」と叫び声をあげたり、隠し味から飛び道具まで、実に幅広く使えるテクニックが「アーミング」です!  先日、亡くなった孤高の天才ギタリスト「ジェフ・ベック」は、まさに幅広いアーミングテクニックを駆使して、ギターで歌い、泣き、そして叫んでいました。もちろん、ジェフ・ベックに限らず、ありとあらゆるジャンルやスタイルのギタリストが、アームを使ってさまざまな表現をしてきました。  アームの使い方も千差万別、とても全部は紹介しきれませんが、アーミングが印象的なギタリストを何人か紹介していきます!  まずは何と言っても、ジミ・ヘンドリックスでしょう! フェンダー・ストラトキャスターとマーシャルアンプ、ファズやワウを使って、爆音&ノイジーな音をフィードバックさせながら、1969年のウッドストックで演奏された「アメリカ国家」はあまりにも衝撃的です! 当時のベトナム戦争への抗議の意味も込めたこの演奏は、フィードバックとアームを駆使して、まるで爆撃シーンのような強烈なノイズを発しながらプレイされました。このプレイを始め、ジミ・ヘンドリックスがロックギターの表現に革命をもたらしたと言えるでしょう!  それから約10年経ち、「フロイドローズ」というアーミングしてもチューニングが狂いにくいアームが開発され、より音程の可変幅が大きく激しいアーミングプレイが可能になりました。そのフロイドローズのシリアルナンバー1番を使っていたのが、エドワード・ヴァン・ヘイレンでした。ヴァン・ヘイレンと言えば、ライトハンドの印象が強いかもしれませんが、フロイドローズを使った大胆なアーミングも先駆者的な存在でした。デビューアルバム「Van Halen」2曲目に収録されている「Eruption」(邦題「暗闇の爆撃」)は必聴!  その後、HR/HM全盛期には数々のフロイドローズの名手たちがアーミングをしまくりました! 特に印象的なのは、ブラッド・ギルス、ジョー・サトリアーニ、スティーブ・ヴァイなどでしょうか。  その一方で、グレッチ6120に搭載されたビグスビータイプのトレモロユニットを使いこなしていた、ブライアン・セッツァーも忘れてはいけませんね! ビグスビーは、音程の可変幅は狭いですが、その限られた中で繊細な表現ができるアームです。ブライアン・セッツァーの演奏もぜひ聴いてもらいたいです。  まだまだ、アームの名手はいっぱい居ますが、紹介しきれないのでこの辺にしてアーミングの解説に移っていきましょう!  ...

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第4回「指が引っ掛かって地味に難しい? スライド & グリッサンドをマスターして、指板上を縦横無尽に滑り回ろう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第4回「指が引っ掛かって地味に難しい? スライド & グリッサンドをマスターして、指板上を縦横無尽に滑り回ろう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

  基本テクニックはひととおり覚えて人並みにギターの演奏はできる、と思っているそこのアナタ! 本当に弾けていますか? なんとなく弾ける“つもり”になっていませんか?? コツコツ練習しなければいけないのは速弾きやハイテクプレイばかりではありません! 基本的なテクニックこそ、実は日々の積み重ねや意識が大切なのです!! ここではプロだから教えられる、演奏テクニックに本当に大切な意識と練習を伝授します! 解説・模範演奏/生本直毅 ◆この記事で学べること ・スライドとグリッサンドの違いとは? ・スライド&グリッサンドの基本 ・実践! スライド&グリッサンド練習フレーズ     ■ スライドとグリッサンドの違いとは?    「ガガガガガッ!! 痛っ!!」ギターを始めたばかりの頃、リードフレーズの練習でスライドしたときに指がフレットに引っ掛かって痛い目にあったギタリストは多いはず。さらに誰もが、指が目的のフレットまで届かなかったり行き過ぎたりして音程を外してしまうことを数え切れないほど経験してきたことでしょう!  そんな苦い思い出はさておき、スライドというテクニックは本当によく使うし、特にリードフレーズを弾くときに使わないことはほぼないのではないでしょうか?  ギターでフレーズを弾くときに音を滑らかに繋いで歌うようにフレーズを奏でてくれるのが、今回取り上げるスライドやグリッサンドなんです!  まず、スライドとグリッサンドの定義についてお話ししましょう。諸説ありますが、ここでは長年筆者がギターを弾いてきて感覚的に身につけたことに基づいて簡単に説明します。 「スライド」  スタート地点と目的地点が決まっていて、押弦したまま指を移動させること。  2音を滑らかに繋ぐこと。 「グリッサンド」  音程を滑らかに上下させる装飾音符的なこと。例えば、出したい音程に対して少し下からシャクったり、フレーズの語尾で音程をフォールさせたりすること。  これも押弦したまま指を移動させるが、あくまでも装飾なのでスタート地点や終わり地点は曖昧。  ちょっと難しい言い回しになってしまいましたが、あまり気にせず…! とにかく、滑らかに音程を繋いだり上げ下げしたりすることで、ギターとしてより豊かな表現ができるのです!  とってもシンプルなメロディーをスライドやグリッサンドを使うか使わないかて弾き比べると、ギターの表現力の違いがとってもわかります。スライドやグリッサンドを使わないとつたない初心者みたいな表現にしかならないものが、使うといきなり上級者のような歌い回しになるのです!  ただ…そんなスライドに、苦手意識を持っていませんか?...

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第3回「流麗なソロから、小鳥のさえずりのようなオブリまで!ハンマリングとプリングを使いこなして、プレイの幅を広げよう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第3回「流麗なソロから、小鳥のさえずりのようなオブリまで!ハンマリングとプリングを使いこなして、プレイの幅を広げよう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

  基本テクニックはひととおり覚えて人並みにギターの演奏はできる、と思っているそこのアナタ! 本当に弾けていますか? なんとなく弾ける“つもり”になっていませんか?? コツコツ練習しなければいけないのは速弾きやハイテクプレイばかりではありません! 基本的なテクニックこそ、実は日々の積み重ねや意識が大切なのです!! ここではプロだから教えられる、演奏テクニックに本当に大切な意識と練習を伝授します! 解説・模範演奏/生本直毅 ◆この記事で学べること ・“叩く”“引っ掻く”をしっかり意識することが大切 ・ハンマリング&プリングの基本 ・実践! ハンマリング&プリング練習フレーズ     ■ “叩く”“引っ掻く”をしっかり意識することが大切    ギターを弾く上で、実は意外と見落としがちなテクニックが、ハンマリング(・オン)とプリング(・オフ)ではないでしょうか。なんとなく「ピッキングしないで左手の指で弦を押せばいいんでしょ?」とか、「ピッキングしないで、左手の指離せばいいんでしょ?」くらいに思っていませんか?  何を隠そう、筆者は専門学校に入って本格的にプロを目指すようになるまではそう思っていました!  ハンマリングの語源を考えたことはありますか? 実は、“ハンマー”から来ているのです。“ハンマー”は叩くものですよね? つまり、指で弦を叩くことによって発音するということなのです。  同じようにプリングは“プル”、つまり引くなので弦を引っ掻いて発音するということなのです。なんとなく歪んだ音色でごまかしながら、「弦を押さえる」「弦を離す」くらいに考えていた方には新しい感覚かもしれません!  このハンマリングとプリングの根本的な考え方を理解した上で、このテクニックの魅力について解説していきます!  ハンマリングとプリングを使うとどういう表現になるのか? というと、ピッキングするより滑らかに音をつなげられることが1番の魅力ではないでしょうか。これを“レガート奏法”という場合もありますね。流れるようにスムーズなフレーズや、さりげなくも気の利いたオブリなどを弾きたいときにピッタリ!  ピッキングした音はどうしてもアタッキーになってしまい、速いフレーズをフルピッキングすると単純に難しいし音もマシンガンのような「ダダダダダダ」みたいな硬い音になりがちです。  ハンマリングとプリングを駆使したレガートで弾けば、「タラララララ」みたいに流れるように華麗なニュアンスになります。  また、ソウル系のギターで耳にするような、和音を弾きながら装飾的なオカズを入れるときにもハンマリングとプリングはよく使います。古くはディヴィッド・T・ウォーカーや最近だとマテウス・アサトのように、クリーンな音色で和音を鳴らしながらもメロディアスなフレーズを弾くときは必ずこのテクニックを使いますね! まさに、ソウル系のときは音色もクリーンなので、左手の“叩く”“引っ掻く”動作がしっかりしていないと音が鳴りません!  では、このテクニックを身につけるための基本を解説していきましょう!...

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第2回「これぞエレキギター!チョーキングをカッコよく決めて、憧れのギターヒーローになりきろう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第2回「これぞエレキギター!チョーキングをカッコよく決めて、憧れのギターヒーローになりきろう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

  基本テクニックはひととおり覚えて人並みにギターの演奏はできる、と思っているそこのアナタ! 本当に弾けていますか? なんとなく弾ける“つもり”になっていませんか?? コツコツ練習しなければいけないのは速弾きやハイテクプレイばかりではありません! 基本的なテクニックこそ、実は日々の積み重ねや意識が大切なのです!! ここではプロだから教えられる、演奏テクニックに本当に大切な意識と練習を伝授します! 解説・模範演奏/生本直毅 ◆この記事で学べること ・チョーキングはギタリストが最も輝けるテクニック ・押さえておきたいチョーキングの基本 ・実践! チョーキング練習フレーズ     ■ チョーキングはギタリストが最も輝けるテクニック    エレキギターを始めたばかりの時、誰もが「キュイーーン!」とやってみたいと思ったのでは!? その誰もが憧れるエレキギターを代表するテクニックこそが“チョーキング”。気持ち良さそうな顔でチョーキングを決めているギタリストを見て憧れた人も多いはず。  ところが、実際エレキギターを手にしてチョーキングしてみるとほとんどの人が必ずこう思うことでしょう・・・。  「痛っっっっ!!!」と。  考えてみたら当たり前だ。強く張られた鉄製の細い弦を、ふにゃふにゃの指先で引っ張り上げるのだから・・・。  しかもその時あなたが弾いたチョーキングは、「キュイーーン!」には程遠く、「ぴよょぉ〜〜ん」みたいな、何とも心もとない音だったことでしょう。もちろん筆者も最初はそんなものでした。  それからしばらくギターを弾き続けていると指先も硬くなり、ある程度チョーキングも出来るようになっていくけど、「憧れのあのギタリストとは何か違うな〜…」と思っている人も多いのではないでしょうか?  そんなあなたにも、チョーキングの基礎テクニックを身につけてもっともっとギターで表現豊かに歌って欲しい! 泣きのチョーキングをかまして欲しい!! ということで、今回はチョーキングが上達するためのテクニック解説と、練習フレーズをいくつか用意しました。  前回、ギターをうまく歌わせるにはビブラートが大事だと伝えましたが、実はそれと同じくらい、もしくはそれ以上にギターを歌わせたり、色っぽく聴かせたり、はたまた鬼気迫るような緊張感を持たさせたりといろいろな表情を持たせられるのがこのチョーキングなのです!  そして、チョーキングの最大の魅力は、音程を滑らかに繋げることができること。これこそがギターを“色っぽく”聴かせる最大の要因です!  ギターソロの中、ここぞという時の1音をチョーキングで「キュイーーン!」と泣かせる。これこそがギタリストがもっとも輝く瞬間だと筆者は思っています。チョーキング一発で聴くものを虜にさせる、ギターヒーローになりきるための知識とテクニックを一緒に身に付けましょう!  ...

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第1回「ビブラートをマスターして、ギターで表現豊かに歌おう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

“なんとなく”演奏を脱却!プロギタリスト推奨 ギター奏法意識変革トレーニング 第1回「ビブラートをマスターして、ギターで表現豊かに歌おう!」【produced by Go! Go! GUITAR】

  基本テクニックはひととおり覚えて人並みにギターの演奏はできる、と思っているそこのアナタ! 本当に弾けていますか? なんとなく弾ける“つもり”になっていませんか?? コツコツ練習しなければいけないのは速弾きやハイテクプレイばかりではありません! 基本的なテクニックこそ、実は日々の積み重ねや意識が大切なのです!! ここではプロだから教えられる、演奏テクニックに本当に大切な意識と練習を伝授します! 解説・模範演奏/生本直毅 ◆この記事で学べること ・ギターの表現力を左右するテクニック“ビブラート” ・しっかり学ぼう! ビブラートの基本 ・いざ、実践! ビブラート練習フレーズ     ■ ギターの表現力を左右するテクニック“ビブラート”    あなたは、どんな歌を聴いたら「この人、歌が上手いな~」と思いますか? それはきっと、「音程(ピッチ)がいい」「表現力が豊か」「ロングトーンが魅力的」などでしょう。ということは…ギターでメロディーやソロを弾くときにも同じことが言えるのではないでしょうか??  「この人のギターは歌っているようで上手いな〜」と思わせるためにとても重要なテクニックが「ビブラート」なのです!!  そんな重要なテクニックなのに、普段は「ビブラート」の練習を疎かにしていませんか?  「とりあえず弦を揺らしておけばビブラートっぽくなるかな」「練習したフレーズを弾くことで頭がいっぱいで、表現するところまで出来てないや」という人も実はたくさんいるのではないでしょうか?  何を隠そう、筆者もギターを始めてから数年はそうでした。高校卒業まで独学でギターを練習して、「この街の同学年の中ではギターが一番上手い」「速弾きならすぐプロ級になれるかも」と完全にお山の大将気分で上京し音楽の専門学校に入学。そこで初めて、バリバリプロのギタリストの先生を目の前にしたときの圧倒的な力の差…。  「何もかもレベルが違う、、、」  プロギタリストはたった1音ロングトーンを弾いただけでもその違いは歴然、「何だこのロングトーンの色っぽさは…?」  それを紐解いていくと、自分との圧倒的な差は「ビブラート」の上手さだったのです!  自分のビブラートは、歌が下手な人の不安定なロングトーンみたいにヘナヘナしていて、何だか音も途切れそうで危なっかしい。それもそのはず、それまでに「ビブラート」の練習なんてしたことありませんでした。それからは必死に「ビブラート」を練習し、ジェフ・ベックやラリー・カールトン、サンタナ、ロベン・フォード...など、ギターを歌うように弾くプレイヤーをいっぱい聴いて練習しました。  これからプロをめざす/めざさないは別としても、自分のギターのレベルを上げるために必要でありながら、あまり練習をして来なかったであろうテクニックが「ビブラート」だと思います。  そんな人たちにも、これから挙げる解説と練習フレーズでビブラートの基本テクニックとコツを掴んでもらって、今までよりももっともっと感情的で歌うようなリードギターを奏でて、聴く人たちをたくさん魅了しちゃって欲しいです!  ギターソロが入っていないヒットソングが多くなったこの世の中、まだまだギターは捨てたもんじゃないって所を魅せつけちゃいましょう!   ■ しっかり学ぼう! ビブラートの基本...

〜ギターの壁を超える10のエピソード〜 ザセツ君が行く! EPISODE 8 ハンマリング&プリングができない【Go!Go! GUITAR プレイバック】

〜ギターの壁を超える10のエピソード〜 ザセツ君が行く! EPISODE 8 ハンマリング&プリングができない【Go!Go! GUITAR プレイバック】

  1人でギターの練習をしていると、知らぬ間に間違ったやり方をしているなんてことがある。言葉は知っていても、実際にどうやるか分からなくて、「変なクセがついちゃった!」な~んて結果にもなりかねない。方向を間違うことはあっても努力だけは怠らないザセツ君と、ギター奏法の基礎を一緒に学んでいこう!     【プロフィール】 左:ザセツ君 (本名: 財園寺せつ夫) 公民館でのクリスマス会。憧れのサツキちゃんに、自作のクリスマスソングを贈るつもりが、サツキちゃんのジャズバンド(バックが社会人)の演奏が圧倒的すぎて、腰が引けて結局お蔵入りに……。 中央:ジミ先生 物理の先生で科学部の顧問。エフェクター作りが趣味で、エレキのことはこの人に訊け!と評判。老けてみられるが実は27歳。日サロ通いが欠かせない。 右:剛田さつき 吹奏楽部で学園のマドンナ。軽音部に顔を出しては、高校生とは思えない超絶サックスソロで周りの度肝を抜く。実家は街の老舗ジャズ喫茶『ビバップ』。 解説/竹内一弘 マンガ/ Dobby.   ◉正しいフォームを知らない  弦に指を叩きつけて音を出すというハンマリングの基本の忘れてないかい? 指の腹(指紋があるところ)は柔らかいので、ここでいくらハンマリングしても力強い音は出せないよね。そう、指を叩きつける強さよりも、正しいフォームが大切なんだ。 ◉プリングはハンマリングの逆だと思っている  ハンマリングの逆の動作がプリングだと思っていないかい? 叩きつけるの逆は、ん? 離す? いやいや、それでは音は出ないよね。ハンマリングとプリングはセットで使うことも多いので、両方の動作をきちんと理解しておかないとね。 ◉リズムに無頓着  ピッキングでは正確なリズムで弾けるけど、ハンマリングやプリングになると途端に頼りない感じの演奏になっていないかい? 良いリズムは良い演奏の要だ。いくらピッキングの練習をしてリズム感を鍛えても、左手のリズムに無頓着ではマズイぞ。    ハンマリングは適度な力で指先を弦に叩きつければ綺麗な音が出るはずだ。大事なのは指先で叩くこと。そうすれば、力が一点に集中して確実にハンマリングできるわけ(図1&図2)。Ex-を弾いて基本動作を確認しよう。      プリングは、弦を押さえている指を1弦側へ引っ掛けるように離して音を出すテクニックだ。つまり、ハンマリングとは指の動き(軌道)が違うわけ(図3)。このとき、引っ掛けるという意識が強すぎると指の動きがぎこちなくなり、素早い動きができなくなるので、必要最小限の“引っ掛け”で音が出るように、その加減を自分なりに把握することが大切。指を離す動作は、フレットと平行ではなく斜めになる感じ(図4)。ハンマリングと組み合わせたEx-2で、無理をせず自然な形で指を動かせているかチェック!      ハンマリング&プリング(以下H&P)で音は出るんだけど、なぜか演奏の流れが悪くなってしまうという症状は特に初心者に多い。その原因のほとんどは“左手のリズムの悪さ”だ。ピッキングしないで音を出すH&Pは、左手だけでリズムを表現するのだけど、その辺りに無頓着だとノリの悪い演奏になってしまう。かといってリズムを意識しすぎると不自然な動作になってしまうので、無駄な力を抜いてリラックスして臨むこと。 よくある悪い例は、ウラ拍がズレてシャッフルみたいに跳ねたリズムになってしまうというもの(図5)。変な癖がつく前に、必ずメトロノーム(図6)をガイドにして、左手のリズムを矯正するトレーニングをしよう。Ex-3でリズムのチェックだ...

音作りの“基礎”はココから始まる! 理想のクリーントーンを作り隊【Go!Go! GUITAR プレイバック】

音作りの“基礎”はココから始まる! 理想のクリーントーンを作り隊【Go!Go! GUITAR プレイバック】

楽器本来の“すっぴん”とも言えるクリーントーン作りをないがしろにすると、いかに高価な機材を使ってもイマイチな音に…。本講座では、音作りの基礎である“クリーントーン”の作り方を徹底解説します!  クリーントーンを作るための動画はコチラ!    エフェクターで歪ませたサウンドは弾いていて気持ちがいいし、多少ラフなプレイでも気にはならないけど、クリーントーンは弾き手の技量によって音色に大きな差が生まれる。一切のごまかしが効かないので、クリーントーンでの練習や、理想のクリーントーンを作ることはスキルアップだけでなくバンドアンサンブルの向上にもつながるのだ。理想とするクリーントーンは人それぞれ。プレイスタイルや好きな音像をイメージしながら、自分だけのクリーントーンを手に入れよう!   クリーン/歪みを左右するのはボリュームとゲインツマミ 歪みサウンドとは、アンプのゲインやボリュームを上げることで信号を増幅させて“潰れた”状態にある音のこと。一方のクリーントーンは、信号を過剰に増幅させていない透き通った音。ボリュームとゲインツマミがあるアンプでは、ゲインを上げるほど歪みの量が増していく。   ▲ゲインを上げると歪みサウンドへと変化。ゲインは歪みと同時に音量も上がる。   ▲ゲインを抑えつつボリュームを上げていくと、クリーンのまま音量が上がる。ゲインツマミのないアンプはボリュームを上げて調節しよう。   自分のプレイに合うクリーンを作ることで表現の幅が断然広がる! 音作りにはセオリーや最低限のルールが存在するので、どのようなジャンルをプレイしたいのか考えながら、自分に合ったクリーンをモノにしよう。基本は各EQを12時方向を目安にして、好みの音色になるように上げ下げして調整。使用アンプの各EQをゼロ〜全開までいじってみて、どう音が変化するのか自分の耳で覚えることが大切だ。 ​​​​​​​  まずはココを基準に!フラットなクリーン  ゲインや各EQを12時方向(目盛りを真上)に設定した汎用性の高いクリーン。これを目安に、各EQを微調整していこう。  ギタボにオススメ!歌に馴染むクリーン  ミドルを下げ目にすることで歌に馴染むクリーンに。ビギナーは強く弾いてしまいがちなので、トレブルも若干下げ目を意識しよう。  カッティング向け!歯切れの良いクリーン  ミドルとベースを下げ目にすることで、カッティングに合う歯切れの良いクリーンに。音が細くなりすぎないように調整しよう。  温かい雰囲気!ウォームなクリーン  トレブルを下げ目にして、ミドルとベースはやや上げ目に設定。フロントピックアップで弾くと、ジャズっぽいウォームなトーンに。 ​​​​​​​ アンプによってクリーンのキャラは異なる特性を知って自分だけのクリーンをGET アンプの選択はクリーントーンに多大な影響を与える。ここでは、多くの音楽スタジオに常備されているフェンダー ツインリバーブ/マーシャルJCM2000/ローランドJC-120ジャズコーラスについて解説。傾向として、ツインリバーブは“ ベルトーン” と形容される透き通るような美しいクリーントーンが身上。ロック系や厚みのある音を求めるならJCM2000。ジャズコーラスは硬質な音で、どの会場にも置いてあるという利便性の高さ、そして1ボリュームという音作りのわかりやすさが魅力。 フェンダー...

セーハに負けるな!なんちゃってかんたん楽々コード【Go!Go! GUITAR プレイバック】

セーハに負けるな!なんちゃってかんたん楽々コード【Go!Go! GUITAR プレイバック】

アコギの初心者にとって最大の壁が「F」に代表されるセーハコード。そんなセーハを省略したフォームにアレンジすれば、ビギナーでもラクに押さえられるぞ!かんたんフォームを最大限に活用して、思う存分弾き語ろう! 解説/トライアド    セーハコードをかんたんにする方法    Fに代表されるセーハコードは、右側の「かんたんフォーム」のように、人差指のセーハ(バレー)を省略すると、ビギナーでも比較的ラクに押さえることができる。 このようなセーハコードの省略形には、どの弦を省略するかによって、ひとつのコードに対して数種類のバリエーションがあり、それぞれ押さえやすさやサウンドが微妙に異なっている。そのときの自分の上達度や前後のコードとの関係性などに応じて、ベストな押さえ方をチョイスすることも、こういったフォームを使いこなすためのポイントのひとつだ。     セーハコードには、4種類の基本形がある。まずはその中でももっともよく知られている「F」のかんたんフォームと、そのバリエーションを覚えよう。  ★1〜4弦を押さえるかんたんフォーム  何種類かあるFのかんたんフォームの中でも最初に覚えたい、もっともベーシックなフォームだ。1〜2弦を押さえる人差指は、フレットと完全に平行ではなく、指先が自分の顔のほうを向くぐらいに角度をつけて、第一関節より先で2 本弦をまとめて押さえよう。人差指と中指の押さえ方は、Dm7コードと同じ。6弦はできるだけ親指を触れさせてミュートしよう。5弦は開放を弾くときと弾かないときとがある。開放を弾けばミュートの手間が入らず豊かな音量が得られるが、弾かないほうが落ち着きのある響きが得られる。そのときの状況に応じて、5弦を弾くかどうか判断しよう。 ▲C→ Fのコードチェンジは、2弦を押さえていた人差指をその場で倒すようにして1弦も押さえながら、中指と薬指の形を保ったまま移動させるのがコツだ。    ★1〜5弦のフォームとバリエーション  このタイプのバリエーションとしてもっともよく使われるのが、右の(a) のように5 弦も押さえる形だ。人差指以外の指の押さえ方はセーハフォームと同じ。1〜4弦のフォームよりミュートしやすく、実用性はこちらのほうが高い。  (b) は押さえる位置を変えたバリエーション。バレーコードもかんたんフォームも開放を含まない押さえ方は、このように別の場所に移動させることで違うコードとして使うことができる。(b) をさらに1フレット上げるとG、2フレット上げればG♯(またはA♭)というコードになる。5弦まで押さえるフォームも同様に移動させて使用することが可能だ。     Fm コードのかんたんフォームは、人差指で1 〜3弦を押さえることが特徴だ。他のフォームよりも若干難しいが、じっくり取り組んでコツをつかんでおきたい。    ★1...